瑕疵発覚を恐れ1年点検を阻止したうえ、マンション住人を欺く文書を配布

平成22年の秋から年末にかけてのお話しをします。これまでもブログでお伝えしてきましたが、専門家の調査により本件マンションに耐震構造上重大な欠陥があることが発覚したことを受け、弊社は平成22年10月マンション住人の皆様に対し第1回説明会を開きました。地元企業としてお客様に対し誠意ある対応をしなければならないという思いがあったからです。その後連日連夜に渡る会議を経て、弊社は希望者には「売買契約の解除を行い、売買代金の返還に応じる」ことを決定し、11月の第2回説明会で発表しました。
 

<瑕疵の発覚を恐れ1年点検を阻止>
売買契約の解除を決定した頃、マンション入居開始から一年が経とうとしていましたので、弊社は南海辰村建設に対し1年点検の実施を依頼しました。
 
※1年点検とはマンション入居者へのサービスとしてマンション完成一年後に行う定期点検のことであり、業界の慣習になっている。建設会社が事業主と協力して各住戸および共用部分に不具合がないか点検調査をし、不具合があれば保証契約に基づいて補修する。
 
南海辰村建設からすぐに返答はなく、再度依頼すると12月になって、ようやく一通のFAX文書が送られてきました。
 
今にして思えば、その当時弊社が建築の専門家らの協力を得て本件マンションに瑕疵(欠陥)があるかどうか本格的な調査に乗り出していたことを南海辰村建設は何らかの方法で知っていたものと思われます。
 
自らが行ったずさんな手抜き工事によって、本件マンションに重大な瑕疵(欠陥)が存在することを認識していた南海辰村建設にとっては、本件マンションの1年点検が行われることによって(しかも建物に重大な問題があることを調査から知っていた弊社が立ち会うことで)、全てが明るみに出ることを恐れていたのでしょう。
 
以下がそのFAX文ですが、様々な理由をつけて一年点検を阻止しようとする意図が見て取れます。その内容は一方的で、契約に準拠していないばかりか、自社の有益性を最優先し、住人をないがしろにする企業体質が窺い知れます。南海辰村建設は、結局、1年点検を行うことはありませんでした。

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瑕疵の発覚を恐れ、大覚を1年点検から排除しようとする記述が目立つ
(画面をクリックすると大きく表示されます) 
 

<マンション住人を欺く文書を配布>
弊社が地元企業としてお客様にご迷惑をかけたくないという一心で住民説明会を開き、希望者に対して合意解除を行い、売買代金の返還に応じる決定をした直後、南海辰村建設は本件マンション居住者を欺くような行為を行っています。平成22年12月22日、南海辰村建設は弊社に断りもなく、本件マンション居住者全戸に文書を配布しました。
 
その意図は何処にあったのでしょうか。
 

自らが行ったずさんな手抜き工事によって、本件マンションに重大な瑕疵(欠陥)が存在することを認識していた南海辰村建設にとっては、弊社がマンション居住者に対して合意解除に踏み切り、マンション居住者に売買代金を返還することで、本件マンションの欠陥問題が大きく明るみに出ることを恐れたのではないでしょうか。

その配布文書において、本件マンションは「建物完了検査済証」を取得しており「法的になんら問題はない」と主張しています。自らのずさんな工事を隠蔽するために工事中に数々の偽装工作を行ってきた南海辰村建設は、虚偽を通し続けることで建物に瑕疵(欠陥)はなく、弊社の言っていることがあたかも言いがかりであるかのような印象をマンション居住者に与え、さらには世間の目も欺こうとする意図が見て取れます。

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南海辰村建設がマンション居住者全戸に配布した文書
(画面をクリックすると大きく表示されます) 
 
 

大きな構造的な瑕疵(欠陥)項目を加味した構造再計算によって、このマンションは耐震構造上問題があるのは明らかです。建築基準法で要求されている保有水平耐力が、半分以下の耐力になっている
南海辰村建設は「法的に何ら問題はない」と言っていますが、屋上に約250トンにもおよぶ余分なコンクリートを増し打ちしたことや違法なJIS規格外のコンクリートを使用したことを秘匿して得た「建物完了検査済証」をもって、「法的に何ら問題はない」と言っていること自体が犯罪行為に等しいと言わなければなりません。
 
弊社が公開している動画第1弾「南海辰村建設 大津欠陥マンション動画」、動画第2弾「欠陥項目解説版」をご覧になれば、本件欠陥マンション問題の全貌や多くの瑕疵(欠陥)の現象や原因がご理解いただけると思います。

 
 

弊社は、南海辰村建設によって「大津京ステーションプレイス」という大欠陥マンションが建てられた事実を風化させないために、一人でも多くの方に事実を知ってもらいたいという思いから、これらの動画を製作しています。今後も必要に応じて第3弾、第4弾の動画も製作していきたいと考えています。是非ご覧になってください。

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