欠陥・手抜き工事の証拠を秘匿し続ける南海辰村建設

大津京ステーションプレイスにおいては、数々の欠陥・手抜き工事および、これら欠陥・手抜き工事の偽装・隠蔽工作が見つかっていることはこれまでにもお伝えしてきました。

これらの欠陥・手抜き工事や偽装・隠蔽工作の多くは、第一審時に南海辰村建設より提出された一定部分の工事記録写真から発見されています。
 
これまでにも本ブログや訴訟専用サイトでお伝えしていますように、例えば、鉄筋工事の記録写真から合計65箇所にものぼる鉄筋の施工不良が発見されていることや鉄筋の間隔を間違って施工したことを隠蔽するために、工事記録写真に写す黒板の記入鉄筋間隔を書き換えて偽装していたことなどは、全て南海辰村建設より提出された工事記録写真から見つかったものです。
 
しかし、南海辰村建設より提出された工事記録写真は一定部分のものであり、工事記録写真が提出されていない部分が本件建物にはまだ多く存在しています。弊社としては、南海辰村建設による数々の欠陥・手抜き工事や悪質な偽装工作が明らかになった以上、本件建物には他にも同じような欠陥・手抜き工事や偽装工作が行われているのではないかと疑わざるを得ない状況にあります。
 
このようなことから弊社は南海辰村建設に対し、本件建物工事にかかわる全ての工事写真、施工図、報告書等の提出を控訴審において再三求めていましたが、南海辰村建設は第一審時に工事写真や施工図はすでに提出しているとして、提出している部分以外の工事写真、施工図、報告書等の提出には応じようとしませんでした。
 
南海辰村建設が、第一審時に提出した一定部分の工事記録写真以外にも他の部分の工事記録写真を所持していることが強く推認できる証拠があります。それは、第一審時に弊社が基礎梁のコンクリート打継部に止水板が設置されていないのではないかと指摘したことに対して、その反証として南海辰村建設は、提出している工事写真にはない新たな工事写真を提出し、止水板は設置されていると反論したのです。
 
このことは何を意味するかお分かりになると思いますが、南海辰村建設は提出している一定部分の工事記録写真以外にも他の部分の工事記録写真を所持していて、欠陥・手抜き工事や偽装・隠蔽工作が明らかになることを避けるために、未提出の工事写真等の資料を秘匿し続けていると考えられるのです。
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さらに注目すべきことは、第一審判決後に発覚した基礎コンクリートの打継部が一体化していないこと(バラバラの基礎)が発見されるきっかけとなったのも、上述しました南海辰村建設が止水板は設置されているとして反証のために提出してきた新たな工事記録写真によるものでした。
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  • 南海辰村建設が止水板は設置されているとして反証のために提出してきた新たな工事記録写真
    [この工事写真によって、基礎コンクリートの打継部が一体化していないこと(バラバラの基礎)が発覚することになった]
このような事実を踏まえて、今年7月に開かれた控訴審裁判において、弊社の代理人(弁護士)が南海辰村建設の代理人(弁護士)に対して、すでに提出されている工事記録写真や検査・試験報告書以外にも工事記録写真などが存在するのか質問したところ、南海辰村建設の代理人(弁護士)は、提出されている工事記録写真など以外にも工事記録写真が存在することを認めながら、正当な理由もなく、未提出の工事記録写真等の提出には応じようとはしませんでした。
 
弊社は、このように欠陥・手抜き工事の証拠を隠蔽し続ける南海辰村建設に対し、前回(今年9月)の控訴審裁判において、「文書提出命令申書」を提出しました。

この「文書提出命令申書」が裁判所に認められることによって、弊社が求めている文書[工事記録写真、施工図、施工計画書、施工報告書、検査・試験報告書等]が南海辰村建設より開示され、大津京ステーションプレイスにおける欠陥・手抜き工事や偽装・隠蔽工作の全貌が解明されることを強く望んでいます。

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