昨日、平成27年8月9日の関西テレビ「マルコポロリ!」で大津京ステーションプレイスの欠陥問題が「多すぎる欠陥を抱えるマンション」として放送されました(関西圏のみ放送)。
昨日の放送では、本件マンションの欠陥調査をしていただいている岩山健一氏が出演されました。
まず、屋上防水の施工不良について、「施工会社(南海辰村建設)の施工が甘かったため、防水層の内側に水が溜まるというありえない状態になっている」とコメント。
次に、立体駐車場の水没について、「原因はマンションの基礎に亀裂があり、亀裂から水が入り込んできている」と指摘。
また、コンクリートの中に木片が入っていることについては、「非常にずさんな工事の結果ですね」と指摘していました。
さらに、建物の安全性に関わる根本的な3つの問題について解説されました。
1つ目の問題として、屋上がコンクリートで増し打ちされて大変重くなってしまっている。屋上は水を流すため緩やかな傾斜を造る。そこで、通常は特殊な建築技術を用いるのだが、そこを手抜きしたかったからか、245トンものコンクリートを増し打ちすることで無理やり傾斜を造っている。そのため、建物の頭が重すぎる状態になっている。
2つ目に、耐震スリットがおかしいとして、地震の影響を分散するための部材「スリット」は通常なら柱と壁の「あいだ」に挟まれている。しかし、本件建物の場合、スリットが柱や壁の「なか」に埋め込まれ、地震の際に耐力を下げる状態になっている。
3つ目には、地下の地中梁(基礎梁)が一体化されていないとして、強い揺れで崩れる可能性も否定できないと指摘していた。地中梁(基礎梁)とは基礎と柱を繋ぐ梁のことで、通常、地中梁(基礎梁)は一体化されている。
これら3つの問題点を総合すると、本件マンションは非常に不安定な建物であることが明らかになったと指摘されていました。
番組ではこの他に、相次ぐ欠陥の発覚によりマンション事業主(大覚)は住人の方々に対し解約を申し入れ、59戸のうち28戸を無償解約したのに対し、一方、施工会社(南海辰村建設)は「この建物に欠陥はない」と主張していることも伝えていました。
多すぎる欠陥を抱える本件マンションの現状を見て、出演者全員が「これ最悪やなあ」と言っていました。
岩山氏が、「この事業主(大覚)は基本的にまじめで無償解約をしている。住人の皆さんに迷惑をかけないように解約をして、それで施工会社(南海辰村建設)と係争している。でも、一審で負けたんですよ。」
「エェー!?」と出演者全員が口を揃えて驚いていました。
岩山氏が「裁判のやり方が悪かったんです」と答えると
「あんだけ証拠が揃ってて…。なんでぇ?」と出演者全員が驚いていました。
最後に司会者が「事業主(大覚)はちゃんとしているけど、施工会社(南海辰村建設)の方が…」と締めくくっていました。
※番組では事業主と施工会社の会社名は放送されていませんでしたが、本ブログでは公表しています。
今回放送されましたように、世の中にはこんなにひどい施工をしても、瑕疵がないと言い続ける無責任な施工会社が存在するのです。
弊社は住民の方々のためにも、本件欠陥マンション問題が一日も早く解決されることを強く望んでいます。
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