今回は、南海辰村建設側の準備書面に記載されていた内容に対して、弊社が陳述書(反論文)を作成して、弊社側の第一審弁護士へ提出した時の話をしたいと思います。
訴訟中は、お互いに準備書面という主張を書いた文面を、裁判所に提出する形で裁判は進行していきます。
当然、準備書面にはお互いに異なる主張が記載されています。
第一審において、弊社は南海辰村建設側の準備書面の内容について確認を行い、事実と異なった主張をしていることに対して、その都度陳述書(反論文)を作成していました。
相手の間違った主張に対してしっかりと反論しなければいけないと思い、事実関係を調査し、証拠を揃えて陳述書を作成し、第一審弁護士に提出しました。
そして、「準備書面に私たちの作成した陳述書を反映し、南海辰村建設に反論してください」と依頼したところ、第一審弁護士からは「論点がずれる」、「そんな細かいことはいい」、「構造NGの資料だけを持ってきなさい」と言われるのみで、全く取り合ってもらえませんでした。
このような対応は到底納得出来るものではなかったのですが、第一審弁護士に「自分が船頭だから船頭の言うことに従ってください」と事あるごとに言われていたため、弊社はそれ以上第一弁護士に意見することをしませんでした。その結果、南海辰村建設の間違った主張に対して、法廷ではほとんど反論することが出来ませんでした。
第一審判決後に他の弁護士から聞いたのですが、「相手側の主張に反論しなければ、その主張を認めた」と裁判所が判断することがあるそうです。
裁判では事細かく相手側の主張に対して反論を述べ、自らの正当性を主張する必要があるのです。
陳述書を使い相手側への反論をきちんとしていれば、第一審の判決結果は違ったものになっていたかもしれません。
第一審弁護士はなぜ、相手側の主張に対して丁寧に反論しようとしなかったのか???
何を根拠に「勝てる、勝てる」の一点張りを通していたのか???
未だ理解に苦しむところです。
(社員K)