コンクリートの欠陥
2013年7月26日
■岩山健一氏 プロフィール■
一級建築士
株式会社日本建築検査研究所 代表取締役
■主な出演番組■
テレビ東京「完成!ドリームハウス」
テレビ朝日「スーパーモーニング」
テレビ朝日「やじうまプラス」
TBS「みのもんたの朝ズバッ」
KTV「痛快エブリデイ」
阪神淡路大震災をきっかけに住宅の欠陥検査に着手。平成10年日本建築検査研究所を立ち上げ、市場における欠陥住宅の発生予防とその解決および紛争の支援を行っている。不動産業者や建設業者等との一切の利害関係をもたない消費者の味方として、これまでに2000件を超える手抜き・欠陥住宅の回復、救済を多数手掛ける。
写真は、立体駐車場の水平打ち継ぎ部でのジャンカである。 | ||
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コンクリート中の余剰な水分が分離し、外部に流れ出す場合に生じる「砂すじ」も各所で見つかった。 | ||
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内 部 欠 陥 ( 異 物 混 入 )
【立体駐車場 3階梁】
構造体に木が埋まってしまっている。 |
構造体にゴミが入っており、ひび割れやコンクリートの不良部が発生している。
発生原因は、コンクリート打設前の型枠清掃がされていない事が考えられる。
柱と梁の打ち継ぎ部にプラスチックのカケラが埋まっており、そこからジャンカが発生している。
コンクリートにガムテープが埋まっている。
紙がコンクリートに混入しており、そこからジャンカが発生している。
ジャンカ部分を調べていると、この様に細かいゴミが混入している箇所が多く見られた。
【立体駐車場 2階壁】
コンクリート打込み時に巻き込んだ空気がなくならずに残って露出し、硬化したため、壁に「あばた」と呼ばれる気泡ができてしまっている。 |
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【立体駐車場 1階壁】
あばたは、構造物の外観を損ねるだけでなく、コンクリート表面付近の品質に悪影響を及ぼし、コンクリート構造物の耐久性の低下を引き起こす。 |
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天井裏の梁構造体に、へこんで欠けている箇所が多く見られた。 | ||
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この欠けている部分は、コンクリート打設時に使用されたビームという仮設材によるものだが、本来は適切に補修処置しなければならない。
構造体の強度が低下している(梁構造断面欠損が生じている)。 |
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壁面に、コンクリート打設時の型枠締め付け金物の穴の処理がされていない箇所が多数見つかった。 こちらも適切に補修処置されるべきものである。 |
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