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<続報:平成25年9月16日台風18号被害>防風スクリーン落下原因

被害詳細:■台風により防風スクリーンが落下!

何故、風速20m/s程度の台風によって防風スクリーンが吹き飛ばされたのか。どのような施工が正規であるのかを詳しく調査・検討した

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原因① 躯体部のコンクリートに鉄筋が入っていない。

本来であれば躯体部の立ち上がり部分に強度確保のため鉄筋が入っていなければならないのだが、今回の破損個所よりそれが無かったことが確認された。

原因② 柱脚部固定アンカーの施工方法による強度不足

住宅都市整備公団仕様であれば、左図のような金具を使用しアンカーを設置してからコンクリートを流し込む。そのアンカープレート部と角パイプを溶接し、その角パイプと柱を固定する方法がとられる。

現状の施工方法は、アンカー長が40mmしかなく、更にモルタルの部分を計算に入れるとコンクリートには20mmしか入っていなかったことになる。

下図で比較すると今の状態がいかに脆弱であるかが一目でわかるだろう。

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原因③ 柱頭部の固定Lアングルの強度不足

写真のようにスクリーンを固定する上部のLアングルが破損した事も大きな要因だ。
通常ステンレス製のLアングルを使用すべきところ、アルミ製を使用していた。
一般的にアルミの強度はステンレスの3分の1程度しかない。
しかも、鋳物の金具ではなく一枚のアルミ板を折り曲げたものなので、その折り目は更に弱くなり写真のようにちぎれた形になった。

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「防風スクリーン落下」について南海辰村建設からマンション理事会に届いた文書

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