第十二章 七年半経って化けの皮が剥がれてきましたね。もう瑕疵はないとは言わせませんよ、南辰さん!・後編
これまで大津京ステーションプレイスの瑕疵の現場を調査に来た大学教授や建築専門家、専門委員は異口同音(いくどうおん)に、「こんなに酷い施工事例は見たことがない!」と述べていた。
一方で、現場を一度も見に来ることなく、南辰の言いなりになって、南辰に都合のよい意見書を書き、裁判で証言している高名な大学教授や建築専門家。彼らには、学問・研究に携わる者として良心の呵責(かしゃく)は無いのだろうか?
瑕疵だらけのマンションを建てた企業に、彼らが加担(かたん)していることは拭(ぬぐ)いようのない事実だ。彼らを尊敬してきた多くの教え子や研究者の落胆の声が聞こえてくるようだ。
東京都議会選挙で大敗した自民党ではないですが、実績にあぐらをかいて、現実を見ないで、机上の理論ばかり繰り広げていたら、すぐにほころびが出ますよ。大津京の駅前には、南辰によってつくられたお化け屋敷のような瑕疵だらけのマンションが現実に建っているのです。瑕疵だらけのマンションを実際に見もしないで、学者さんたちは、奢り高ぶり過ぎと違いますか? 松坂教授さん、今に、南辰に梯子を外されて、周りの方も離れていき、四面楚歌になるのではないですか? 気を付けてくださいね。学生さんから尊敬される教授さんになってくださいね、お願いします。
南辰は、大覚を計画的に罠にかけようと、嘘、デタラメ、買収・・・あらゆる悪の手口を利用し、法律・裁判を侮辱し、弁護士を上手く使い、世の中の仕組みを上手く利用した。中小企業の資産・人材・技術・ノウハウを奪うために突然裁判に持ち込み、法律の下で、世間を欺いて乗っ取る段取りをするとんでもない企業だ。実体は、ハイエナ、ハゲタカ、それ以上の企業である。多くの企業が潰されたでしょうね。松坂育弘教授さん、こんな企業に利用されたらだめですよ。
●今回の小説で扱われている東京●●大学名誉教授の意見書全文(図を含む)と同氏の意見書に対する弊社の反論全文は次のページで公開しています。
(覚くんの回想 1)
北海電鉄の会長さん、南辰の社長さん、あなたと大覚との間の裁判が始まって二七五七日が経ちましたね。大覚や覚くんに、本当にあくどい企みをしてきましたね。計画的企み、罠を仕掛け、追いこみ、陰謀・謀略を仕組み、悪だくみばかり考えてやってきましたね。裁判が始まって、二七五七日が経ちましたよ。瑕疵・不具合が無いと言って、裁判所によくあれだけの、嘘とデタラメばかり言えましたね。お宅の水島工事部長は、現地見分でも、証人尋問でも、嘘のオンパレードですね。そんな嘘・デタラメは世の中で通らないと思いますよ。また、名門大学の名誉教授や学者さんを使い、嘘ばかりの書類を作らせ、裁判所に提出していますね。
南辰は一流大学の名誉教授や学者さんを雇い、次から次へとその場しのぎの都合のいい意見書を書かせ、「この建物に瑕疵はなく、大丈夫だ」と言わせている。名誉教授や学者さんは一度たりとも現場に来たことはなく、ましてや困っている住民さんの声を聴いたこともない。ずいぶんと無責任な話だと思いませんか。
松坂教授さん、南辰は、瑕疵が発覚した時の住民説明会に一度も出席していないんですよ。弁護士を通じて、南辰に出席するよう何度も連絡していたのに、南辰から返事が来ることはありませんでした。大津京ステーションプレイスを建てたのは南辰さんですよ。住民さんは建物についての説明を求めていたのですよ。本来なら施主と施工業者が説明会に同席し、住民さんに対して説明するのが当然です。そんな無責任な会社にあなたは加担するのですか、松坂教授さん。
南辰は、最初は、「直します」「瑕疵を直します」「不具合を直します」「内覧会でご指摘いただいた不具合の手直し工事を必ずします」と言っていました。しかし、一度も手直しを行っていません。そして、一月七日に突然、裁判所から訴状が届きました。瑕疵の手直しどころか工事自体をほっぽり投げて、建物が完成もしていないのに、大覚が請負残代金を支払わないとして、裁判を一方的に起こしてきました。本当に驚きました。恐ろしい企業ですね。人間の心臓をえぐるようなことを平気でする企業ですね。
南辰の手抜き工事の結果、建物に耐震構造上、重大な問題があることが発覚した。住民さんが困っているのに、南辰は住民説明会に来ることはなかった。住民説明会では、マンション住民から怒りの声があがった。
「そこらへんで、お菓子とかジュースを買っているのとは違うんですよ!」まさに、住民さんの悲痛の叫びだった。
当時、覚くんは連日連夜遅くまで会社幹部と会議を重ね、マンション住民の皆さんとも何度も話し合いました。大津京は覚くんが生まれて育った土地です。住民の皆さんにマンションの欠陥で迷惑をかけるわけにはいかないと、覚くんは苦渋の決断をしました。希望するお客様には販売価格で買い戻すことにしたのです。大覚はこれまで、約三十室を販売価格で買い戻しました。合計金額は八億五千万円にも上ります。この買い戻した部屋まで、南辰は、競売にかけて、傘下の会社を通じて安く手に入れて、建物調査を妨害し、瑕疵を隠ぺいしようとしていたのです。
南辰という企業は、本当にひどい企業です。嘘とデタラメと、陰謀・謀略に長けた、あくどい企業です。
大覚は地元密着の企業として、これまでに大津京周辺のお客様のために安心して住める戸建住宅やマンションを数多く提供してきた。覚くんが生まれて育った土地で、南辰が建てた欠陥マンションのせいで多くのお客様が困っている。覚くんはお客様に迷惑をかけるわけにはいかないと、希望するお客様には販売価格で買い戻すという苦渋の決断をした。
こんなこともありました。「こどもが学校で、『お化け屋敷に住んでいる』と言われ、いじめられているのです。何とか買い取ってください」と泣いて頼まれました。見るに見かねて、覚くんは、競売での最低落札価格が六十万円にしかならなくなった物件を、販売価格の二千八百万円で買い取りました。すると、南辰はこの一室も情け容赦なく競売にかけてきました。どこから情報が漏れたのか分かりませんが、すぐに南辰の手先の会社が落札しました。
屋上防水の欠陥により、十四階各住戸の室内に大量の雨漏りが発生し、使い物にならなくなった。天井ボードや壁クロスは全てめくれ、悲惨な状態になっている。これでは、お化け屋敷と呼ばれても仕方がない。一審判決後の仮執行により、販売価格約三千万円の住戸四十九件が競売に掛けられたが、南辰のずさんな工事のために最低落札価格は六十万円にしかならなかった。ひどい話ですね。
大量の雨漏りが発生した十四階室内には、現在、大量のカビ、キノコ、コケが発生し、とても人が住める状態ではない。大覚が南辰に依頼していたのは、販売するためのマンションだったのに…。これでは、まるでお化け屋敷ではないか。魑魅魍魎(ちみもうりょう)が潜(ひそ)んでいるとしても不思議ではない。
不気味なキノコが扉の向こう側から侵入してきた。この扉の向こう側には一体なにが棲息しているだろう…。南辰がずさんな工事、手抜き工事を積み重ねた結果、このマンションは今とんでもないことになっているのですよ。大覚が南辰に建設を依頼していたのは、お客様が安全に安心して暮らせるマンションですよ。お化け屋敷を造ってくれとは言っていません。
ここにも不気味なキノコが発生している。とても人が住める部屋ではない。カビだらけの部屋に入ると、息が苦しいばかりか、目まで痛くなってくる。金谷所長さん、森副所長さん、水島工事部長さん、松坂教授と一緒にこの部屋を訪れてみてください。南辰のずさんな工事によって、このマンションがどうなっているか確かめに来てください。
南辰は、八年経った今でも「瑕疵が無い」と言い続け、裁判をしているのですよ。完成も引き渡しもしていないのに、引き渡したとして裁判をしているのです。みなさん、この建物を大覚が引き渡しを受けたと思いますか? 南辰の言うことは、裁判所でも、裁判でも、世の中でも、嘘ばかりです。法律・裁判を侮辱し、弁護士を手玉に取り、世の中をバカにしています、ひどい話ですよ。
壁にも、床にも黒カビが発生し、異様な模様を形作っている。金谷所長さん、あたなが「必ず直します」と何度も覚くんに言っていた手直しというのは、こういうことだったのですか。こんな不気味な壁クロスのデザインを好むお客様は大覚にはいませんよ。大覚が建ててほしかったのは、お客様が安心して住めるマンションですよ。
雨漏りで水浸しになった十四階室内は湿気でジメジメしている。部屋中にカビ、キノコ、コケなどが発生している。暑い季節になると、十四階の廊下を歩いただけで、異様な臭いが漂ってくる。マスクなしでは室内に入れない。人体に悪影響があるのは間違いない。こんなマンションをよくぞ建ててくれたものですね、南辰さん。
黒カビが発達してキノコになり、その後、壁にへばりついている。こんな部屋に人が住めると思いますか、南辰さん。あなた方の手抜き工事でこのマンションの十四階室内は大変なことになっているのですよ。
不気味なキノコと黒カビが交じり合い、焼け跡のような気味の悪い状態になっている。雨漏り被害で使い物にならなくなった十四階室内はこの先一体どうなっていくのだろうか。よくここまで多くの悪の種を蒔きましたね。どんな種をまいたらこんなマンションができたのですか。瑕疵が無いって、どういうことですか? 瑕疵が無いと言って、八年間も裁判をやっているのですよ、南辰さん。あなたは人間としての心を持っているのですか?
日本中探しても、こんなキノコが生えているような、デタラメなマンションはありませんよ。南辰さん、何を考えて、計画的企みを仕掛けてきたのですか? 一度も話し合いも行わず、瑕疵の補修も行っていませんね。でも、裁判でのデタラメな主張だけは一生懸命ですね。そろそろ、現実を正しく見てください。北海電鉄の会長さん、南辰の社長さん、住民さんは本当に困っておられますよ。南辰の社長さん、大津京ステーションプレイスは、あなたがたが建設したのですよ。建設会社としての責任を果たしてください。裁判が始まって八年近く経ちますが、いまだに、「瑕疵はない」と言っていますね。完成、引き渡しもしていないんですよ。もう、これ以上、嘘をつかないでください。住民さんや、周りの方を軽視していると、都議会選挙の自民党のように大敗しますよ。こんな嘘・デタラメばかり言っていると、四面楚歌になっていきますよ。
クローゼットの扉を開けると、中はカビだらけ。床面には白っぽいコケのようなものが生えていた。この不気味な光景はお化け屋敷と呼ぶのが相応しい。南辰が法律を遵守し、契約図面に従い、手抜き工事やスペックダウンを積み重ねていなければ、こんな状態になることはなかった。
大量の雨漏りにより、十四階室内の床板が腐って抜け落ちてしまった。たいへんに危険な状態だ。このマンションは最上階の十四階は大量の雨漏りで全滅。地下ピットはコンクリート打ち継ぎ部のすき間や貫通クラックから地下水が侵入し、ため池のようになっている。建物の構造耐力、耐久性が毎日低下していく。
十四階住戸のリビング。床一面にどす黒い緑色のコケが大量に発生している。部屋中、湿気で生臭く、床の上はヌルヌルと滑り、立っているのも困難な状態だ。
松坂教授さん、南辰は、自分達さえよければいいという会社なのですよ。どんなに住民さんが困っていても、平気で住民さんの想いや願いを土足で踏みにじる事ができる、そんな血も涙もない会社なのですよ。あなたは、そんな南辰に加担してしまったのですよ。
松坂教授さん、そんなことをしたら、あなたの名誉に傷が付き、周りの方々は落胆しますよ。あなたの教え子である多くの学生さんや研究者、松坂先生に教わったことを誇りに思い、社会で活躍されている多くの卒業生もがっかりすると思いますよ。彼らの落胆の声が聞こえてくるようです。金儲けのために、建物の安全性を無視し、あらゆる手抜き工事を行って瑕疵だらけのマンションを建てておきながら、「瑕疵はない」といまだに言い続ける南辰のような会社に協力したらダメですよ。
北海電鉄の会長さん、南辰の社長さん、あなた方は、人として、人間として恥ずかしくないのですか。これだけ計画的悪だくみをする人は、世の中にそう多くはいませんよ。悪だくみしすぎやで。覚くんが、南辰の計画的悪だくみに乗っていたら、いま現在、完全に罠にはまり、大覚は倒産し、大津京の街は南辰の思い通りになっていたでしょうね。そして、大覚の資産は、完全にあなた方に乗っ取られていたでしょうね。南辰は、内堀も、外堀も埋め、よくあれだけ人を買収し、騙し、嘘をつき、計画的に罠に嵌める段取りをしましたね。
南辰さん、あなた方は大覚が瑕疵だらけのマンションを販売したと世間から責められ、地元でマンション事業を続けられないように、悪の種を蒔いていたのでしょう。つまり、南辰は、大覚の資産を確実に手に入れるために、わざと瑕疵のある建物を造ったのですね。不具合をそのままにして、お客様に住戸を引き渡すことは、マンション事業主として、してはならないことです。覚くんが何度も何度も瑕疵を直してくれと金谷所長に求めても、一切対応しようとしませんでしたね。それどころか、請負代金の支払いだけを要求してきました。
覚くんは、何度も言いました。
「手直し完了後に代金を支払います。だから早く直してください。お金はちゃんとあります。弁護士を通じて残高証明もお見せしています」
大覚が請負代金を支払おうとしても、支払えないように仕組んで裁判に持ち込んだのは南辰さんの方ですよ。裁判、法律、弁護士の使い方に熟知しているので、裁判に持ち込めば必ず勝てると、南辰は計算していたのですね。
その後に、南辰は「大覚がお金を払わない」「南辰は誠心誠意工事をしたのに大覚はお金を払ってくれない」とデマを流しましたね。そのせいで、その後の八年間、大覚がどんなに大変な目にあったのか、このことは後ほど詳しく説明します。南辰は、被害者のような話をねつ造し、「大覚が建築代金を支払わないのです」「南辰は誠心誠意工事をしました」などという嘘とデタラメを言うのは、もういい加減やめてください。
覚くんは南辰が手直し工事をしてくれるものと信じ、「手直し依頼書」を送った。南辰さんが手直し工事に着手してくれなければ、大覚は請負代金を支払いたくても、支払えないのですよ。お客様に手直しも終わっていないお部屋を引き渡すことはできません。販売するためのマンション、お客様が安心して暮らせる住まいを提供することは事業主として当たり前のことです。南辰さん、あなた方には、お客様が安心して住める、安全な建物を建設するという気持ちが初めから無かったのですね。南辰は、計画的悪の企みを考え、陰謀・謀略を巡らせ、時間をかけて、マンションに悪の種を蒔き、裁判に持ち込むために、金谷所長に時間稼ぎをさせていたのですね。
覚くんは残高証明書を南辰の弁護士に送り、「手直し工事をしてください」、「増減の話し合いをしましょう」、「共用部を早く検査をさせてください」と何度も依頼していた。南辰は施主である大覚に対し施工者として当然しなければならないことをしないばかりか、一方的に請求書だけを大覚に送りつけ、話し合いに応じようとしませんでした。
(覚くんの回想 2)
南辰さん、加害者が被害者のふりをして、大津京の住民さんをどれだけ困らせたのか分かっていますか? 住民説明会に出席してくれるよう、大覚が何度も連絡したのに、南辰は一度も来ませんでしたね。
住民さんからは、「なんで、建設した南辰が来ていないんだ!!」と厳しいお叱りをいただきました。普通は、事業主と建設業者が一緒に、住民さんに説明するものですよ。しかし、南辰さんは、住民説明会に一度も来ませんでしたね。大覚は、住民さんから散々罵倒され、非難を浴び、何とかしなければいけないと真剣に悩み、考えに考えた末に、住民さんとの合意解除に応じました。このときにも、南辰さんと相談したかったのですが、南辰さんからは一切連絡がありませんでした。買い戻した住戸は約三十室、合計で約八億五千万円ものお金がかかりました。
このマンションは南辰が建てたのですよ。南辰は、瑕疵も、不具合も一切直していないのですよ。南辰が責任を取らなければならないのですよ。でも、南辰は住民説明会にも来ずに、全く責任を取らなかったのです。それどころか、南辰は、請負残代金の支払いを求めて、突然に裁判をかけてきました。おかしな話ですね。こんなことが、世の中で通ると思っているのですか、南辰さん。あなた方はひどいことをしますね。八億五千万円で買い戻したマンションまで、競売にかけてきましたね。こんなことを続けていたら、四面楚歌になりますよ。
一審の裁判では三年間ずっと、一遍弁護士に会うたびに「勝てる、勝てる」と言われていました。何かこちらから質問を投げたり、相談を持ちかけると「船頭は私ですよ。これから手術をする医者に患者が指示をするんですか」と取り合ってもらえず、言葉巧みにはぐらかされていました。一審裁判では、三年間、いつも裁判官だけが五分から十分ほど一人で喋っていました。南辰側も大覚側も、弁護士はほとんど喋りませんでした。
裁判所にまで悪の手が・・・? 企みをしていたのですか? 一遍弁護士は、初めから終いまで、「勝てる」と言い続けていました。弁護士が勝てるというのですから、勝てると思ってしまいますよね。南辰は、知らないうちに中小企業を蝕むヒアリですか?
南辰はこちらが気付かないうちに、計画的に企み、知らず知らず罠に嵌めようと画策する。「嵌められた」と気付いたとき、そこから逃れようともがいても、罠は肉に食い込み、骨を砕く。死ぬほどの痛みが襲う。第一審の一遍弁護士の言動もそうだった。「勝てる、勝てる」と言う言葉に操られた三年間、終わってみれば全面敗訴・・・。
そうそう、一度だけ、裁判官から覚くんに質問がありました。裁判官が、「大覚さん、補修する気がありますか?」と聞いてきました。覚くんは「補修する気はあります」と答えました。
「補修するのが我が社だったら、南辰さんが納得しないでしょ。反対に南辰さんが補修するとしたら、今度は大覚が反対すると思います。だから、第三者の大手ゼネコンに補修してもらうのが良いと思います」
覚くんがそう答えると、裁判官は急に怒り出し、机を叩きながら言いました。
「もう、この話は終わり!」
覚くんは何が何だかわからず、すぐに裁判官に質問しました。
「なんで怒らはるんですか? 私は、ただ、大手ゼネコンにやってもらうのが一番良いと思います、と言っただけです」
すると、裁判官は再び机を叩き、覚くんの話を打ち切りました。
「この話は終わり!!」
覚くんは、訳が分かりませんでした。この時、一遍弁護士も南辰の弁護士も何も言いませんでした。そして、裁判官は退出し、この日の裁判は終わってしまいました。
その夜、一遍弁護士の助手、成瀬弁護士から覚くんに電話がありました。
「裁判官から、今日は言い過ぎたとの謝りの電話がありました」
続いて、成瀬弁護士から、なぜか同じことを聞かれました。
「もう一度聞きますが、補修する気持ちはありますか?」
「補修する気はある」と覚くんが答えると、突然、プチンと電話が切られました。いまでも訳が分かりません。
一審判決文より。一遍弁護士が勝手に相殺主張をしていたため、相殺の意思表示の翌日から一日当たり残代金約十五億円の一万分の四の割合(約六十万円)の遅延損害金の支払いが命じられた。遅延損害金の総額は現時点(平成二十九年七月)で約十四億円にも上る。
(覚くんの回想 3)
理不尽な、大覚の一審敗訴。裁判所は請負残代金約十五億円の支払いを命じてきました。これに加えて、一日約六十万円、ひと月で約千八百万円、一年間で約二億二千万円の遅延損害金も支払いが命じられました。
遅延損害金をなくす為にも、何としても請負残代金を支払ってほしいという控訴審の鬼川弁護士チーム、会社幹部らの必死の説得に、覚くんもとうとう折れて、約十五億円を南辰に支払う事になりました。
双方の弁護士同士が協議をし、十四・六パーセントだった遅延損害金の金利が三パーセントに引き下げられ、十五億円を二回に分け、その年の六月に六億円、残りの九億円を翌年四月に支払うことで合意しました。
ところが、大覚が最初の六億円を振り込む直前になると、南辰は翌年四月に支払うことで合意していた残りの九億円を一か月前倒しして三月に払えと言ってきました。従わなければこの話はなかったことにするという、自分勝手な南辰の物言いに腹が立ち、「支払いなど、やめてしまおうか」とさえ思いました。しかし、ここでも鬼川弁護士チーム、会社幹部らに説得され、覚くんはしぶしぶ理不尽な支払いの前倒しに応じることにしました。
南辰に対する覚くんの不信感と怒りが収まる間もなく、それからまた数日後、再び十五億円の支払期日と金額を変更しろと南辰は言ってきました。今度は、六月に六億円、九月に三億円、十二月に三億円、翌年三月に三億円を支払えというものでした。度重なる南辰の身勝手な要求に応じるべきかどうか、覚くんは悩みました。今度も、鬼川弁護士チーム、会社幹部たちは、南辰の要求を呑んでくださいと覚くんに頼みました。
しかし、覚くんの怒りは我慢の限界に達していました。
「何度も何度も、約束を反故にしてくる南辰の意図はどこにあるのでしょう? 南辰は、大覚にお金を払わせないようにしているのです。以前も残高証明まで見せて、『お金は支払いますから、早く瑕疵を直してください』と言っていました。大覚が支払おうとすると、南辰はいつも屁理屈をこねて理不尽な要求を突き付け、大覚が支払いに応じられないように仕向けていました。瑕疵・不具合さえ、直してくれれば、大覚は請負残代金を支払いますと、何度も言っているのに、その都度、話をはぐらかして、支払わせないようにしているのは南辰のほうです。これは、南辰による計画的企みです。罠を仕掛け、大覚を追い込み、嵌めようとしているからなのです。まったく、ひどい話じゃないですか。これ以上、南辰の思い通りにはさせません。我社を馬鹿にするにもほどがある!」
こんなやり取りがあったのに、南辰は、「大覚が請負代金を支払わない」などとでっち上げ、大覚の信用を地に落としたのだ。
覚くんは、鬼川弁護士チーム、会社幹部の前で、残代金の支払いをやめる決意を述べました。
大覚が支払おうとしても、請負残代金を支払わせないように画策し、なんとしても裁判に持ち込みたかった南辰の意図・目的がだんだんと解ってきました。計画的に大覚を罠に嵌めようと企み、請負代金を支払わせないように大覚を追い込み、それを理由に裁判を起こそうとしていたのです。大覚が支払いを拒み続けるというストーリーを作り上げ、裁判の仕組みを利用して債権者となって、大覚グループの資産を手に入れようと・・・。 大津京ステーションプレイスの請負代金をも大きく上回る価値を持つ資産を・・・。
上場している会社がそんなことをしたらだめですよ。よく考えてみてください。二七五七日も過ぎ、これだけ多くの瑕疵と不具合を知ったら、百八戸の住民さんが黙っていませんよ。大覚は大変なことになっていたと思いますよ。南辰は、計画的に大覚を陥れようと、初めから画策し、工事中にたくさんの悪の種を蒔いたんですね。
南辰が屋上に二百五十四トンもの余分なコンクリートを打設したことにより、屋根の形状がパターゴルフ場のように波打っている。こんなにいびつな屋上のマンションは大津京ステーションプレイス以外、どこにもないだろう。大きな屋根荷重により建物の耐震性に重大な影響を及ぼし、地震が来たら崩壊する危険がある。明らかに建築基準法違反だ。
南辰は、計画的悪だくみの一環として、屋上に余分なコンクリートを二百五十四トンも増し打ちした。そのため、立ち上がりが四センチしかなく、豪雨時にはその隙間から雨水が防水層の裏に周り込み、最上階の十四階で大量の雨漏りが発生した。わずか四センチの立ち上がりでは、適切な防水工事が出来るわけがない。
防水検査では防水層の下に雨水が入り込み、屋根がウォーターベッドのようになり、防水が全く効いていないことが明らかとなった。そのため最上階である十四階には大量の雨漏りが発生し、使い物にならなくなった。
防水検査では防水層の下に雨水が入り込み、防水施工に不備があったことが明らかとなった。そのため最上階である十四階は大量の雨漏りが発生した。十四階室内は使い物にならない。
屋上防水の欠陥による滝のような雨漏り。屋上の水張り検査中に台風が訪れたため、十四階の部屋内に天井からまるで滝のように音を立てて雨水が落下し、室内を水浸しにした。
平成二十七年九月十五日、大阪高裁による現地見分の際に、裁判官を、余分なコンクリートが二百五十四トンも載っている屋上に案内した。南辰側の社員、弁護士も立ち会った。実際に工事を監督していた金谷所長、森副所長もこの中にいた。こんな異常な形状の屋上を造っておきながら、またそのために防水工事もできておらず、十四階室内が雨漏りで使い物にならなくなったにも関わらず、南辰側の誰もが、まるで他人事(ひとごと)のように瑕疵を眺め、平然とした表情をしていた。
この状況をみて、南辰の水島部長は、必死になって言い訳をしていた。裁判官、弁護士も立ち会っている中で、よくあれだけの嘘八百が並べられるものだとあきれるほどだった。とうとう、裁判官から「今は大覚さんの説明を聞く時間ですから、水島さん、大覚さんの説明を聞いてください」と注意される始末だった。裁判のルールまでも無視するネズミ部長だった。
覚くんが南辰の企みに気付かなかったら、大覚が欠陥だらけのマンションを分譲したと、テレビや週刊誌など、マスコミで日本中に報道されていたでしょう。南辰の企みによって、大覚は罪を被せられ、完全に罠にはまっていたでしょう。倒産に追い込まれ、日本中の笑い物になっていたでしょう。日本で一番ひどいマンションを売った大覚と言われ、事業が立ち行かなくなっていたでしょう。一方で、南辰の計画的悪だくみが成功していたでしょう。このひどいマンションを建てたのは、南辰でしょ。それなのに、なぜ大覚にこれだけの罪を押し付けるのですか? このお化け屋敷のようなマンションを建てたのは、南辰ですよ。そもそも、このマンションの完成も引き渡しも、大覚はしてもらっていないのですよ。大覚を倒産に追い込み、何をしようと考えていたのですか? 本当は南辰が加害者なのに、被害者を装い、裁判所を騙し、法律を手玉にとり、善人の顔をして、中小企業の資産を乗っ取るのが南辰ですか? それが上場会社のすることですか?
南辰は、瑕疵不具合だらけのマンションを建設しました。屋根に載っている余分なコンクリートは、二百五十四トンもあるんですよ。これも許可を取らずにやっていたのですよ。法律違反ですよ。北海電鉄傘下の大手企業である南辰が、建築基準法違反の建物を、引き渡すつもりだったのですね。そんなことはあり得ないですよね。ほんまにデタラメな話ですね。でも南辰はそこまでする段取りだったのです。ひどい話ですね。
皇子が丘公園に大覚が所有していた約三千坪の土地。京都市山科区で四十八室の学生マンション建設の着工直前だった土地。大津京駅前の普通では分からないマンションの一室。大覚が所有していた四十九室のマンション。南辰は、これらを次々に競売にかけてきた。そして手先の会社に落札させたのだった。
この先も、いろいろ競売にかける段取りをしていたのだが、そこまでは、うまくいかなかったのだ。さすがにそこまでは???
南辰は、大覚には瑕疵だらけのマンションを押し付ける一方で、自分たちは、裁判を悪用し、競売を利用して、大覚の資産を根こそぎ奪おうとする、計画的悪だくみをしていたのだった。
皇子が丘公園の園路を歩いているとものものしい擁壁が立ちはだかってくる。全長約二百メートル、高さ約十メートルを超える擁壁は、まるで要塞のようだ。皇子が丘公園の豊かな自然と調和していないばかりか、以前は見えていた比叡山も見えなくなり景観が台無しになっている。
資材置き場として造成されたこの土地には、資材どころか、何も置かれていない。資材置き場ではないことは明らかだ。市民を騙し、資材置き場と偽って、住宅などを建てる目的で宅地造成が行われていたのだ。
琵琶湖が一望できるこの高台は、造成工事が行われる前は、緑に覆われ、皇子が丘公園・比叡山と調和した自然豊かな土地だった。この先、大津市民の憩いの場、皇子が丘公園はどうなっていくのだろうか…。
<松坂教授の意見書への反論>
連載第23回でご紹介させていただいた、東京●●大学名誉教授 松坂氏の意見書に対する反論については、たくさんのお問い合わせ、ご意見を頂戴しております。
松坂氏の意見書には冒頭に、大阪高等裁判所において耐震性能の低下に関して係争中であり、その当事者の一方から意見を求められたため、意見書としてまとめた旨が記載されています。
そうであれば、当然、裁判所の判断の基となるように作成することが前提であったはずです。
それにもかかわらず、松坂氏は極めて特殊な論理を展開し、その結果として、極めて抽象的・曖昧な結論に終始し、裁判所も判断しづらい意見書を作成しました。
まさに南辰が得意とする、無駄に専門的な論理展開を始め、議論をグレーな部分に持ち込む戦術に沿った意見書で、本当に東京●●大学名誉教授、工学博士である松坂氏が作成したものなのかさえ疑問視される内容でした。
今回は第23回でお伝えしきれなかった反論を中心にご紹介させていただきます。
●松坂氏の意見書(南辰側証拠・甲第277号証)
●反論1:①「 規模:十四階建て(地下階なし)」について
大津京ステーションプレイスは、「地下1階/地上14階」建てです。そのことは、南辰、設計監理会社の記名押印のある竣工図でも記載されています。
そもそも、一度でも現地を確認すれば容易にわかる内容ですら、誤っていることも、松坂氏のこの意見書の信憑性(しんぴょうせい)の無さを物語っています。
さらに、平成29年5月24日に行われた証人尋問において、南辰工事部長水島氏は証人として「松坂先生につきましては、本物件の形状、および打ち継ぎの状況を説明し、図面でも示して、示させて頂きました。」と証言していました。さらに、基礎梁が一体化していないことが建物の構造耐力に与える影響が現在争点となっており、松坂氏も基礎梁について検証しているのです。そして、基礎梁で囲まれた部分が、機械式立体駐車場の地下ピットや、受水槽、雨水貯留槽になっており、地下階があることは明らかです。これにもかかわらず、「地下階なし」とした今回の意見書では、正しい検証が行われたとは到底言えません。そもそも、水島氏が松坂氏に説明した「本物件の形状」が正しいものであったのか、松坂氏が本件建物を正しく把握しているのか大きな疑問が残ります。
雨水貯留槽には点検口の真下に排水口があり雨が降ると滝のように轟音を響かせて雨水が落下する。タラップは点検口からずれた箇所に施工され、しかもタラップ途中に仮設のはしごが木と針金でくくりつけられていた。手抜きをするにもほどがある。極めてずさんな工事だ。危険すぎてメンテナンスに降りることもできない。
松坂教授さん、一度現場を見にきてください。南辰がいかにずさんでデタラメな工事をしていたか、すぐにわかると思いますよ。本当にひどい施工ですよ。こんなひどい施工は、日本中探してもほかにはないと思いますよ。南辰さん、本当に建設会社ですか?
雨水貯留槽内部。二つのポンプの間に南辰が置きっぱなしにした箒(ほうき)がはさまっていた。周りには廃材やゴミが散乱。地下ピット内の清掃もせず、南辰は現場を引き揚げた。千三百五十カ所の不具合の手直し工事にも着手せず、話し合いにも応じることなく、年が明けると唐突に裁判を起こしてきた。南辰はマンションを完成させるつもりはなく、初めから裁判に持ち込む段取りで、工事途中で現場を放棄し、訴訟の準備を進めていたのだ。まさに、計画的悪の種を蒔き、罠に嵌めて、大覚を陥れようとしていたのだ。
●反論2:②「 竣工:平成21年11月」について
本件訴訟においては竣工についても争いがあることから、仮に記載するのであれば、出典を明示すべきです。そもそも、大津京ステーションプレイスは、南辰が工事を途中で放ったらかしにしたため完成もしておらず、大覚は引渡も受けていません。このような状況にもかかわらず、まるで平成21年11月に竣工したかのような記載をしていること自体が、今回の意見書に、事実と異なる南辰の意向が反映されていることを証明しているのです。
大覚は、南辰に対して千三百五十カ所の不具合の手直し要求とともに、竣工図を持ってくるよう何度も依頼していた。にもかかわらず、南辰から竣工図が届いたのは、裁判が始まってしばらく経ってからだった。そもそも、南辰による突然の訴訟提起の際に、南辰はこのマンションを完成させていなかった。大覚は建物の引き渡しどころか、竣工図さえも受け取っていなかった。南辰さん、嘘とデタラメが多すぎますよ!!
通常であれば建物と一緒に引き渡すべき竣工図だが、南辰が竣工図を送ってきたのは裁判が始まってしばらく経ってからだった。にもかかわらず、南辰が郵送してきた竣工図の表紙には「竣工 平成21年11月13日」とデタラメな日付が記入されている。
さらに、平成二十一年十一月十三日から竣工図が郵送されてくるまでの数か月のブランクは一体何を意味しているのだろう。
このことからも、平成二十一年十一月に竣工していなかったことは明らかだ。
契約図面と竣工図を比較すると、五百五十箇所もの勝手なスペックダウンや工事の取りやめが見つかった。その額は二億六千万円にも上る。
●反論3:③「 基礎部を検証するため取得した」について
資料の出典や、誰から、どういった手段で取得したものかの記載がありません。合理的に考えれば、この文言の後に挙げられている「基礎伏図」(きそふせず)「A通り軸組み図」などをもとにして検証したものと理解できます。仮に、誤った資料を基にして検証されたのであれば、その結果には全く価値はありません。そもそも大津京ステーションプレイスには、契約図面のほかに、確認申請図面、減額図面、竣工図面といった、合計四つの図面が存在しており、それらの内容は全て異なっているのです。このような状況で、どの図面を見て検証したのかすら明らかにされていないのです。むしろ、原典・入手経路を明らかにできないような事情があるのではないかと勘繰りたくもなります。
南辰は裁判の途中で「第四の図面」などという得体の知れない図面を出して、「これで最終的に合意していた」と主張してきた。南辰は、施主である大覚に黙って行っていた二億六千万円もの勝手なスペックダウンを正当化しようと企んでいたのだ。契約違反というよりも、詐欺行為そのものだ。「第四の図面」には、施主、施工者、設計監理事務所の記名押印はされていない。
●反論4:④「 付図1(2)A通り軸組み図(この図中には、「RC造基礎梁断面リスト」および「RC造柱断面リスト」が記されている)、付図1(3)基礎梁・柱詳細図)として添付する」について
まず、「B通り軸組み図」が示されていません。基礎伏図を見れば、たとえば、1-2通り間では、A通りとB通りで梁符号が異なっています(たとえば、A通りではFG1、B通りではFG5)。異なる梁符号であれば、形状等が異なるのが通常です。このため、簡単に言えば、B通りからみた断面の構造と、A通りから見た断面の構造は異なるのです。このため、建物の安全性を確認するというのであれば、両面から見た軸組み図を添付すべきです。仮に合理的な理由からB通りの軸組み図を省略したというのであればその理由を記載すべきです。そもそも、松坂氏がB通り軸組み図を確認したかどうかも不明な状況です。
さらに、「付図1(3)基礎梁・柱詳細図」においては、A通りの9-10通り間しか示されていません。また、それ以外の断面について省略したという理由についても記載されていません。
これらの理由から、建物の一部のみをもって検証した結果が記載されている可能性が極めて高いと言えます。
●反論5:⑤「 9本のRC造基礎梁が一体となるように構築された9スパン連続の基礎梁である。」について
松坂教授は長辺方向の基礎梁について、全て一体化していることを前提にこの意見書を書いています。しかしながら、実際の大津京ステーションプレイスの長辺方向の基礎梁は、鉛直(垂直)方向・水平方向・耐圧盤レベル等至る所で打ち継がれており、その打ち継ぎ面の施工も不十分であり、「一体化」しているどころか、バラバラになっています。明らかに前提が誤っています。このような、誤った前提を基にした検証では、建物の安全性を確認する事はできません。
●反論6:⑥「 基礎梁のせん断性能評価にあたっては、この形状(せん断スパン比a/d値が1.0以下)を考慮すべきである(a:せん断スパンを表す。ここでは内法長さの1/2とする。d:基礎梁せいの0.9倍とする)。」について
内法長さの「1/2」をせん断スパンとして用いる理由、基礎梁せいの「0.9倍」をdとして値を求める理由について全く記載がされていません。これは裁判所に提出する意見書なのですから、建築専門家ではない裁判官が理解できるような丁寧な説明をしたうえで理論を展開すべきです。専門家にしか理解できない数字を並べている事自体が松坂教授も自らの名誉教授という肩書を傘にきていることの証明です。
●反論7:⑦「 基礎梁のせん断耐力の算定にあたっては、(基礎梁内法長さ)と(基礎梁せい)との関係を考慮することが求められていることを記す」について
この記載からすると、この後には、(基礎梁内法長さ)と(基礎梁せい)との関係を考慮しなければならない理由が記載されるように読めますが、実際、その理由はどこにも記載されていません。圧縮ストラットを考慮して構造検討するのだ、という方針が記載されているのみで、その理由については記載されていません。
東京●●大学名誉教授の松坂教授さん、現地を見ずに、また、資料も一部だけをみて、南辰のいい加減な説明を真に受けて、こんなデタラメな書類を書いて、裁判所に提出させたらダメですよ。南辰さんにどれだけのことをしてもらったのか知りませんが、こんなデタラメな書類を裁判所に提出したら、裁判所がどれだけ困惑するかわかりますか? あなたほどの教授さんが、こんな書類を作成したら、学生さん、卒業生がどれだけ落胆するか、分かりませんか? 松坂教授さん、こんなデタラメなことをしないでください。高等裁判所にこんな嘘をつかないでください。瑕疵を正当化するような、事実を隠ぺいするための書類を出さないでください。松坂教授は、東京●●大学の名誉教授でしょ。学生さん、卒業生・研究者が尊敬できる松坂名誉教授さんになってください。お願いします。
(覚くんの回想 4)
東京●●大学名誉教授の松坂さん。あなたの名前で裁判所に提出された書類には、「このマンションには地下がない」と書かれています。東京●●大学の名誉教授松坂さん、現場も見に来ないで、あんなデタラメな書類を作成して恥ずかしくないんですか? 心が痛まないのですか? そういえば、松坂教授さんは、建物の基礎は重要だといって、セミナーや研究会を開催していましたよね。なのに、なぜ、このマンションを前に、基礎が一体化していなくても危険が無いとおっしゃるのですか??
松坂教授さん、北海電鉄グループと南辰さんは、あなたと特別な関係があるのですか? すこし傲慢ではないですか? 南辰から提供された一部の情報だけを鵜呑みにして、この建物にさも問題が無いような意見書を書いたらダメですよ。こんなにおごり高ぶっていたら、ダメですよ。都議会選挙で大敗した自民党のようになりますよ。気が付いたら四面楚歌になっていますよ。南辰は、松坂教授さんが思っているような、まとも会社ではないですよ。デタラメばかりしていますよ。自分のことしか考えていませんよ。どこかの大手企業も大変なことになっていますね。そこと同じようなことが・・・?
松坂名誉教授は、セミナーや研究会において、しばしば建物の基礎構造の設計・施工の重要性を強調している。それなのに、南辰のようなずさんな工事を繰り返し、建物の安全性を無視したバラバラな基礎を造る建設会社の手抜き工事を擁護する意見書を書いている。信じ難い行為だ。ひどい話ですね。
東京●●大学の名誉教授なのですから、研究成果については、きちんと世の中のために真実を発表しなかったらダメですよね。主張も一貫していなかったらダメですよね。松坂教授さんは、建物の補修方法についてはかなり研究されているようですが、大津京ステーションプレイスは新築の分譲マンションですよ。新築物件なのですから、基礎は正確に、きちんと施工されているのが当然ではないのですか? でも、このマンションの基礎は打ち継ぎ部に木の破片まで入っているようなずさんな施工がなされていたのですよ。
松坂名誉教授さん、あんなデタラメな書類を裁判所に提出させたらダメですよ。立体駐車場の地下ピットは、地下水が漏水し、累計で深さ十メートル以上水が溜まっていますよ。地下ピットがため池のようになっていますよ。危ないから、業者さんに頼んでポンプで水を汲み上げ、処理をしていますよ。
松坂教授さん、現場も見に来ないで、図面もしっかり見ないで、そんなデタラメな書類を裁判所に出したらだめですよ。学生さんが不信感を抱きますよ。あなたが所属する東京●●大学も大変な思いをされていますよ。家族とか、周りの方々にも迷惑がかかりますよ。あなたに教わった多くの卒業生も不信感を抱きますよ。尊敬される松坂教授のままでいてくださいね。南辰のようなデタラメな会社と手を組んだらだめですよ。南辰は、あなたの名誉を利用しているに過ぎないのですよ。自分たちさえ金儲けができれば良いという企業ですよ。そんな企業と一緒になって、裁判所にデタラメな書類を提出したらだめですよ。
大津京ステーションプレイスには、瑕疵も千三百五十箇所以上あり、その他にも多くの不具合もありますよ。水島部長は、あなたにでたらめな情報ばかり提供していますよ。一方で、現場監督だった金谷氏は嘘とデタラメばかり言っていますよ。完成も引き渡しもしていないんですよ。「直します。必ず直します」、「話し合いをします。必ずします」と言いながら、一度も手直しも、話し合いもしていないのですよ。
東京●●大学の松坂名誉教授さん。こんなデタラメな企業の話を真に受けて、施工不良を隠すような書類を提出したらダメですよ。南辰は、嘘ばかり言って、住民を騙し、一部の人を入居させ、計画的悪だくみばかり考え、住民さんとも大覚とも一度も話し合いをしていないんですよ。法律・裁判所を利用し、弁護士を上手く使い、裁判の中で、巧みに罠を仕掛け、東京●●大学の名誉教授さんも利用し、大覚を追い込もうと企てていたのです。
瑕疵だらけのマンションを建てておきながら、「瑕疵はない」と言い続け、嘘とデタラメで塗り固めた書面と証言で、裁判所さえもごまかそうとしている会社に協力しているのですよ、松坂教授さん。恥ずかしいとは思わないのですか、松坂名誉教授さん。
このマンションの基礎コンクリートは打ち継ぎ部で一体化しておらず、隙間から地下水が絶えず侵入し続けている。そのため、立体駐車場地下ピットはプールのように水が溜まっている。チェーンの油やエフロレッセンス、鉄筋の錆び汁など、さまざまな不純物が混ざりあっている。
地下ピット床面の打ち継ぎ部隙間に手を入れると、指が奥まで簡単に入った。しかも、その隙間を通って外部から地下水が侵入し、コンクリート成分とともに、コンクリート内部の鉄筋の錆びまで一緒に流れ出ている。これにより、構造耐力、耐久性の著しい低下を引き起こしている。
ドライバーが打ち継ぎ部のコンクリートに突き刺さった。水平打ち継ぎ部も鉛直打ち継ぎ部も、コンクリートが一体化していないため隙間が生じ、外部から地下水が漏水している。さらに、隙間を通してコンクリート内部から鉄筋の錆び汁やエフロレッセンスが大量に流れ出ている。建物の構造耐力、耐久性の低下がとどまる所をしらない。
受水槽地下ピットでは激しい漏水のため、エフロレッセンス(コンクリート成分)が鍾乳洞のように固まっている。ひどい施工だ。電気配管も漏水により錆びており、構造体だけでなく、設備関係も非常に危険な状態だ。南辰さん、これでも瑕疵がないと言えますか?
立体駐車場の柱の根元(ねもと)。ボルトが錆び、外部から地下水が侵入し、コンクリート内部から地下ピットに流れ出たコンクリート成分がこびりついている。立体駐車場は何年も前から使えなくなり、マンション住民の皆さんは不便を強いられています。それだけでなく、建物の構造耐力、耐久性が日を追うごとに低下しています。こんなひどい施工は、日本中探しても、大津京ステーションプレイスしかない。南辰さん、これでも瑕疵はないのですか? 裁判はもう八年になろうとしています。これ以上、恥をかかないほうが良いですよ。
●反論8:⑧「 コンクリートの設計基準強度:Fc=36N/mm2」について
南辰は、JIS規格外の品質保証のない生コンを使い、大臣認定も無い、建築基準法に違反していることを、松坂教授に説明していません。実際に打設された生コンは、「水セメント比」という特殊な発注方法になっていました。「水セメント比」の生コンは、大臣から特別の許可を取らなければなりません。それを無許可で使ったのが南辰です。
そして、そもそも、松坂氏の意見書の不思議な点として、ここにコンクリートの強度が記載されているにもかかわらず、その後の検証結果への影響について全く触れられていないことが挙げられます。何らかの意味があって、コンクリート強度が記載されたかのように見えますが、実際には、全く検証されていません。これは、いかにもそれらしく見せるために、数字を並べただけです。
南辰より提出された竣工図には、「W/C47%(FC36N)」と記載されています。実際には水セメント比47%の生コンにもかかわらず、「(FC36N)」と括弧書きし、あたかも「36N/mm2」の強度があるように見せかけています。括弧内の強度は本来の強度とは大きく異なります。本来、水セメントではなく、設計基準強度FC=39N/mm2の生コンを使用する契約になっていました。
建物にとって重要な大梁の底にコールドジョイントがある。デタラメな施工だ。この建物にはジャンカ・クラックなどのコンクリート不良が至るところにあり、それらに起因する漏水が多数発生し、建物の構造耐力、耐久性の低下をもたらしている。南辰はJIS規格外の生コンを使用し、施工もデタラメ、監督もデタラメだ。
※コールドジョイントとは、コンクリートを打ち継ぐ適正な時間を過ぎてからコンクリートを打設した場合、前に打ち込まれたコンクリートの上に後から打設したコンクリートが一体化しない状態となって、打ち継ぎ部分に不連続な面が生じること。付着性が悪く構造上の欠陥が生じやすい。
コンクリートはコールドジョイントだらけだ。上場している建設会社がこんなずさんな施工をして、工事を途中でほったらかしにして、現場を引き揚げたのだ。建物が完成していないのに請求書だけ送り、大覚が困っていると唐突に裁判を起こしてきた。「建物に瑕疵はない」と未だに言い続けている。
コールドジョイント。最上階の天井コンクリートには、雨漏りの原因にも繋がるコールドジョイントが多数ある。非常にずさんな施工だ。南辰はコンクリート工事の知識が無いのだろうか? あるいは悪の種を蒔くために、こんなずさんな工事をし続けたのだろうか? 住民さんが一番の被害者だ。
南辰のデタラメな工事の結果、ジャンカ、クラックなどのコンクリート不良が三千箇所以上見つかった。南辰は品質保証のない違法で粗悪な生コンを意図的に使用していた。そのせいでコンクリートには至る所にひび割れが発生し、貫通したひび割れの隙間を通って外部から地下水が侵入し続けている。建物の構造耐力、耐久性の低下がとどまる所を知らない。
ジャンカ部分にドライバーが突き刺さった。JIS規格外のコンクリートを使用しているのでまったく品質が確保されていない。南辰がコンクリート工事の品質管理をした痕跡はない。ずさんな工事、手抜き工事をし放題した結果、瑕疵だらけのマンションを建て、「建物に瑕疵はない」と言い続けている。南辰はデタラメな会社だ。お客様にとって一生に一度の買い物である住居なのだから、建築業者なら建物をより良くすることを一番大切にすべきなのに…。住民さんの夢のマイホームを滅茶苦茶にしたのですよ、南辰さん。
基礎の底部からてっぺんまで、一直線にひび割れが発生している。ひび割れ幅が広く、ドライバーや画鋲が簡単に突き刺さった。しかも、ひび割れはコンクリートを貫通し、貫通したひび割れの隙間を通って外部から地下水がダダ漏れし続けている。建物に与える悪影響は計り知れない。これでも「瑕疵がない」と言い続ける南辰を許すことはできない。
南辰さん、こんなデタラメな施工は日本中どこを探してもありませんよ。
施工がデタラメで、梁(はり)のコンクリートに木が埋まっており、断面欠損が生じ、構造体の寸法が小さくなっている。このような断面欠損が至る所で見つかっており、強度不足のために建物が危険な状態だ。しかも、JIS規格外の粗悪な生コンを使用しているのでコンクリートの品質は確保されていない。建築基準法違反だ。
●反論9:⑨「 短辺方向の基礎梁と耐圧版(スラブ)も一体化されていることにより」について
松坂氏の意見書には、現地調査をした旨の記載は全くない以上、現地調査はなされていないと捉えざるをえません。現地調査をせずに、どうして、「短辺方向の基礎梁と耐圧版(スラブ)も一体化されている」と言えるのでしょうか。確かに一般の鉄筋コンクリート造の建物であれば、基礎梁と耐圧版は一体化していますし、基礎梁の打ち継ぎ部も一体化しています。しかし、この大津京ステーションプレイスでは、基礎梁が一体化しておらず、裁判所立ち合いの現地見分の際に抜き取ったコンクリートコアは簡単に分離しました。この事実からも、南辰は、通常の施工すらできていないことは明らかなのです。こんな南辰の施工したマンションの、どこをどう検証して、「基礎梁と耐圧版が一体化されている」と断定しているのでしょうか。
松坂名誉教授さん、こんなひどい話はありませんよ。大津京ステーションプレイスは、完成も引き渡しもしていないのですよ。一度も話し合いもしていないのですよ。完成も引き渡しもしていないのに、何度も請求書だけを持ってきたり、送ってきたりしているんですよ。榎課長にも何度も説明しましたよ。覚くんが「完成も引き渡しもしていないのに、なんで請求書を持って来るんですか?」と聞くと、「私は分かっているんですが、会社から言われているので・・・」と返答していた。本当にこんなひどい話はありませんよ。これも計画的罠・悪の企みですか? 松坂教授さん、こんな会社に加担したらダメですよ。名誉に傷が付きますよ。
(覚くんの想い)
松坂教授さん、あなたは東京●●大学の名誉教授ですよね。東京●●大学と言えば、日本でも屈指の一流大学ですね。そして、松坂教授も世の中の役に立つ研究をされていますよね。そして、日本の将来を担う学生さんにも、最先端の講義を行っているのでしょうね。松坂教授は、世の中のために役に立つ研究、そして、次代を担う若者を育てる重要なお仕事をされていますよね。時代や世界の流れを読み、日本中、世界中から尊敬される松坂教授であるべきですよね。
七月二十六日には大阪高等裁判所に傍聴に来てください。南辰の水島部長がどんな証言をするのか見に来てください。松坂教授も意見書を書いたのですから、最後まで見届ける責任があると思います。
多くの中小企業が南辰に潰されていると思いますよ。資産、技術、土地、欲しいものは何でも奪っていくのが、南辰ですよ。そんな企業に加担したらだめですよ。
大津京ステーションプレイスが、完成、引き渡しもしていないのに、南辰はホームページのIR情報を使って、「大覚がお金を払ってくれない」「南辰は誠心誠意工事をした」と全国にアピールしましたね。
南辰は、北海電鉄グループの会社ですよ。そんな企業を相手に訴訟をしていることで、大覚グループがどれだけ大変な思いをしたかわかりますか? 取引先からの信用も失いました。これも、南辰、北海グループの圧力が・・・? “大覚が過剰な手直しを要求して、建物が完成しているのに支払いをしない”というデマをまき散らしてくれましたね。本当にひどい話ですね。信じられないことまでしますね。でも、なんとか大覚グループは生き延びることができました。社員が心を一つにして頑張ったからだと思います。そうでなければ、今頃、大覚も他社と同じように、南辰の餌食となっていたのではないでしょうか。
南辰のやり方は、法律・裁判を使い、弁護士を手玉にとり、周りの人を買収し、会社の内部まで買収し、加害者が被害者になりすまし、企み、仕掛け、罠に嵌め、裁判所の中で、トドメを刺す、そんな段取りだったのですね。ヒアリのように、どこからともなく侵入し、獲物をしとめるのが、南辰さんなのですね。
松坂教授さん、世の中のためになるようなことをしなければだめですよ。そろそろ目を覚ましてください。南辰のようなハイエナ、ハゲタカの味方をしていたらダメですよ。
南辰は狙った獲物をしとめるためには手段を選ばない。裏に手をまわし、情け容赦なくどんなことでも仕掛けてくる。ヒアリのように、どこからともなく侵入し、獲物をしとめる。
次回も、引き続き松坂教授の意見書に対する反論を掲載します。そして、この八年間南辰が大覚にやってきたこと、どれだけ大覚を苦しめたかをご説明します。
乞うご期待。