南海辰村に利用された東京理科大学 松崎育弘名誉教授。その意見書に隠された陰謀を暴く!!

●松崎教授の意見書への反論を題材にした小説ブログも是非ご覧ください。
(覚くんの日記:第十一章・後編)
 
 
 
 東京理科大学名誉教授 工学博士 松崎育弘氏(以下、松崎氏)の平成29年4月18日付の意見書が、南海辰村建設から証拠として提出されました。
 
「東京理科大学名誉教授」「工学博士」という肩書を傘にきた、極めてずさんな検証であり、到底裁判所に認められるべき意見書ではないと考えております。
 
 今回は、松崎氏作成の意見書の問題点を確認したいと思います。
 

●松崎氏の意見書(南辰側証拠・甲第277号証)

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規模:十四階建て(地下階なし)」について
 
 大津京ステーションプレイスは、「地下1階/地上14階」建てです。そのことは、南海辰村建設、設計監理会社の記名押印のある竣工図でも記載されています。
 
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本件マンションには「地下一階」があり、南海辰村建設が提出した竣工図にも「B1階平面図」が存在します。
 
 そもそも、一度でも現地を確認すれば容易にわかる内容ですら、誤っていることも、松崎氏のこの意見書の信憑性の無さを物語っています。
 
 さらに、平成29年5月24日に行われた証人尋問において、南海辰村建設工事部長水野潔氏は証人として「松崎先生につきましては、本物件の形状、および打ち継ぎの状況を説明し、図面でも示して、示させて頂きました。」と証言していました。さらに、基礎梁が一体化していないことが建物の構造耐力に与える影響が現在争点となっており、松崎氏も基礎梁について検証しているのです。そして、基礎梁で囲まれた部分が、機械式立体駐車場の地下ピットや、受水槽になっており、地下階があることは明らかです。これにもかかわらず、「地下階なし」とした今回の意見書では、正しい検証が行われたとは到底言えません。そもそも、水野氏が松崎氏に説明した「本物件の形状」が正しいものであったのか、松崎氏が本件建物を正しく把握しているのか大きな疑問が残ります。
 
 
 
竣工:平成21年11月」について
 
 本件訴訟においては竣工についても争いがあることから、仮に記載するのであれば、出典を明示すべきです。そもそも、大津京ステーションプレイスは、南海辰村建設が工事を途中で放ったらかしにしたため完成もしておらず、大覚は引渡も受けていません。このような状況にもかかわらず、まるで平成21年11月に竣工したかのような記載をしていること自体が、今回の意見書に、事実と異なる南海辰村建設の意向が反映されていることを証明しているのです。
 
 
 
基礎部を検証するため取得した」について
 
 資料の出典や、誰から、どういった手段で取得したものかの記載がありません。合理的に考えれば、この文言の後に挙げられている「基礎伏図」「A通り軸組み図」などをもとにして検証したものと理解できます。仮に、誤った資料を基にして検証されたのであれば、その結果には全く価値はありません。そもそも大津京ステーションプレイスには、契約図面のほかに、確認申請図面、減額図面、竣工図面といった、合計4つの図面が存在しており、それらの内容は全て異なっているのです。このような状況で、どの図面を見て検証したのかすら明らかにされていないのです。むしろ、原典・入手経路を明らかにできないような事情があるのではないかと勘繰りたくもなります。
 
 
 
付図1(2)A通り軸組み図(この図中には、「RC造基礎梁断面リスト」および「RC造柱断面リスト」が記されている)、付図1(3)基礎梁・柱詳細図)として添付する」について
 
 まず、「B通り軸組み図」が示されていません。基礎伏図を見れば、たとえば、1-2通り間では、A通りとB通りで梁符号が異なっています(たとえば、A通りではFG1、B通りではFG5)。異なる梁符号であれば、形状等が異なるのが通常です。このため、簡単に言えば、B通りからみた断面の構造と、A通りから見た断面の構造は異なるのです。このため、建物の安全性を確認するというのであれば、両面から見た軸組み図を添付すべきです。仮に合理的な理由からB通りの軸組み図を省略したというのであればその理由を記載すべきです。そもそも、松崎氏がB通り軸組み図を確認したかどうかも不明な状況です。
 
 さらに、「付図1(3)基礎梁・柱詳細図」においては、A通りの9-10通り間しか示されていません。また、それ以外の断面について省略したという理由についても記載されていません。
 
 これらの理由から、建物の一部のみをもって検証した結果が記載されている可能性が極めて高いと言えます。
 
 
 
9本のRC造基礎梁が一体となるように構築された9スパン連続の基礎梁である。」について
 
 松崎教授は長辺方向の基礎梁について、全て一体化していることを前提にこの意見書を書いています。しかしながら、実際の大津京ステーションプレイスの長辺方向の基礎梁は、鉛直(垂直)方向・水平方向・耐圧盤レベル等至る所で打ち継がされており、その打ち継ぎ面の施工も不十分であり、「一体化」しているどころか、バラバラになっています。明らかに前提が誤っています。このような、誤った前提を基にした検証では、建物の安全性を確認する事はできません。
 
 
 
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基礎梁のせん断性能評価にあたっては、この形状(せん断スパン比a/d値が1.0以下)を考慮すべきである(a:せん断スパンを表す。ここでは内法長さの1/2とする。d:基礎梁せいの0.9倍とする)。」について
 
 内法長さの「1/2」をせん断スパンとして用いる理由、基礎梁せいの「0.9倍」をdとして値を求める理由について全く記載がされていません。これは裁判所に提出する意見書なのですから、建築専門家ではない裁判官が理解できるような丁寧な説明をしたうえで理論を展開すべきです。専門家にしか理解できない数字を並べている事自体が松崎教授も自らの名誉教授という肩書を傘にきていることの証明です。
 
 この「1/2」や「0.9倍」という数値により、せん断スパン比a/d値も当然変わってきます。このように、後の論理展開に大きな影響を及ぼすa/d値を求める素となるa値、d値の求め方についても、何の根拠も示されていないのです。
 
 
 
基礎梁のせん断耐力の算定にあたっては、(基礎梁内法長さ)と(基礎梁せい)との関係を考慮することが求められていることを記す」について
 
 この記載からすると、この後には、(基礎梁内法長さ)と(基礎梁せい)との関係を考慮しなければならない理由が記載されるように読めますが、実際、その理由はどこにも記載されていません。つまり、圧縮ストラットを考慮して構造検討するのだ、という方針が記載されているのみで、その理由については記載されていません。
 
 
 
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コンクリートの設計基準強度:Fc=36N/mm2」について
 
 南海辰村は、JIS規格外の品質保証のない生コンを使い、大臣認定も無い、建築基準法に違反していることを、松崎教授に説明していません。実際に打設された生コンは、「水セメント比」という特殊な発注方法になっていました。「水セメント比」の生コンは、大臣から特別の許可を取らなければならなりません。それを無許可で使ったのが南海辰村です。
 
 そして、そもそも、松崎氏の意見書の不思議な点として、ここにコンクリートの強度が記載されているにもかかわらず、その後の検証結果への影響について全く触れられていないことが挙げられます。何らかの意味があって、コンクリート強度が記載されたかのように見えますが、実際には、全く検証されていません。この点は、いかにもそれらしく見せるために、数字を並べただけです。
 
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南海辰村建設より提出された竣工図には、「W/C47%(FC36N)」と記載されています。実際には水セメント比47%の生コンにもかかわらず、「(FC36N)」と括弧書きし、あたかも「36N/mm2」の強度があるように見せかけています。括弧内の強度は本来の強度とは大きく異なります。本来、水セメントではなく、設計基準強度FC=39N/mm2の生コンを使用する契約になっていました。
 
 
 
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短辺方向の基礎梁と耐圧版(スラブ)も一体化されていることにより」について
 
 松崎氏の意見書には、現地調査をした旨の記載は全くない以上、現地調査はなされていないと捉えざるをえません。現地調査をせずに、どうして、「短辺方向の基礎梁と耐圧版(スラブ)も一体化されている」と言えるのでしょうか。確かに一般の鉄筋コンクリート造の建物であれば、基礎梁と耐圧版は一体化していますし、基礎梁の打ち継ぎ部も一体化しています。しかし、この大津京ステーションプレイスでは、基礎梁が一体化しておらず、裁判所立ち合いの現地見分の際に抜き取ったコンクリートコアは簡単に分離しました。この事実からも、南海辰村建設は、通常の施工すらできていないことは明らかなのです。こんな南海辰村建設の施工したマンションの、どこをどう検証して、「基礎梁と耐圧版が一体化されている」と断定しているのでしょうか。
 
 
 
基礎梁打ち継ぎ面で「せん断ずれ」が起こるとは考えにくいと思う」について
 
 に記載しました通り、この前提となっている「短辺方向の基礎梁と耐圧版が一体化されている」と記載されていますが、一体化していません。そのため、それを前提とした、この「せん断ずれ」が起こるとは考えにくい」という結論も、当然成立しません。
 
 松崎氏は、「考えにくいと思う」と極めて曖昧な表現を用いています。つまり、「起こらない」と断定するわけでもなく、「考えられない」や「考えにくい」といった主観を交えるだけでもなく、「考えにくい」「と思う」と極めてあいまいな表現にどどまっています。松崎教授は、東京理科大学の名誉教授として、「せん断ずれが起きない」とは断定できない理由があったと言わざるをえません。つまり、大津京ステーションプレイスは、松崎教授においても、その安全性は確認できなかったのです。
 
 
 
「本建物」の外周基礎梁断面だけでも、約180㎡(2×1.2×(15m+60m))あり、平均断面高さ6mとして算出した体積のコンクリート打設にあたっては、入念な打設計画を立てることは必然であったと理解すべきである」について
 
コンクリートの打ち継ぎ箇所についての事前検討」について
 
コンクリートコア抜きを行った際、打ち継ぎ面の一体がない状態」について
 
 膨大な量のコンクリートを打設するのですから、「入念な打設計画を立てることは必然であった」と言えます。さらに、「コンクリート打ち継ぎ箇所についての事前検討」をすることも必要です。しかし、実際には、適切な計画に基づいた施工はなされていなかった結果として、「打ち継ぎ面の一体がない状態」となっているのです。つまり、順調に進んでいたのは計画までで、実際の施工は計画通りできなかったのです。逆に言えば、実際の施工を顧みず、机上で計画だけを作成していたともいえます。
 
 ⅰ)においては、コンクリートの施工を一日で行う場合の打ち継ぎ部での、バイブレーターの掛け方の注意点を記載しています。しかし、大津京ステーションプレイスの基礎梁は、数日に分けてコンクリートを打設しており、先打ちコンクリートは完全に硬化してから、後打ちコンクリートを打設しています。その場合バイブレーターは打ち継ぎ面まで挿入ししっかりと振動を与えてコンクリートを打設する必要があります。松崎教授は南海辰村建設から、本件基礎工事の詳細について説明してもらっていなかったのか、間違った検証を行ったのか疑問が残ります。
 
 また、南海辰村建設は、仮設土留めや仮設架台があり、水平打ち継が何層にもなったと裁判で主張しています。松崎氏は、この意見書のⅱ)及びⅲ)では水平打ち継ぎの施工の困難さについて記載されています。
仮設工事を優先した為、水平打ち継ぎ箇所がたくさんあることについては、南海辰村建設も認めています。
 
 つまり、松崎教授の意見でもあるように施工が困難であった為に、打ち継ぎ処理ができなかったのです。
 
 松崎教授は「限られた状況下での対応であったと理解することができる」としか記載しておらず、南海辰村建設の施工不良を誤魔化す為に、曖昧な表現の記載しか出来なかったのです。
 
 
 
打ち継ぎ面のせん断耐力が大きく低下したと主張しているが、次の点を考慮することも必要であると思う」について
 
 ここで、「打ち継ぎ面のせん断耐力が大きく低下したと主張している」のは大覚ですが、松崎氏の主張は、別の観点を「考慮することも必要であると思う」と、付け加えたにすぎません。つまり、大覚の「打ち継ぎ面のせん断耐力が大きく低下した」という主張を否定するのでもなく、別の観点を追加しただけです。机上の議論をしているのではなく、現在問題になっているのは実際の108戸の分譲マンションです。本来であれば108世帯の方のお住まいとなるべき建物だったのです。もし、建物に問題があれば、それは、住民さんの生命・健康・財産に深刻な結果をもたらします。さらに、近隣への影響も想定されます。周りにも分譲マンションが立ち並び、JR・私鉄もすぐ近くを通っているのです。そもそもマンションの安全性を検証するにあたっては、より安全性を重視するべきであり、本来安全でない建物がまるで安全であるかのような検証方法を無理やり持ち出すべきではありません。
 
 しかも、「次の点を考慮する」ことについては、「必要である」と断定するわけでもなく、「必要であると思う」となっています。「東京理科大学名誉教授」という立場をもってしても、「必要である」と結論づけることはできないということです。
 
 
 
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当該基礎梁のせん断耐力を算定する場合、基礎梁形状を考慮する必要があることを指摘しておきたい」について
 
ⅰ)に示したa/dの基礎梁について、一般的な形状の梁部材に適用するせん断耐力算定式を適用した場合の考察がもとめられること、一方では、部材形状に対応したせん断耐力の算定法、たとえばせん断力の伝達を「圧縮ストラット」と想定したせん断耐力の算定、梁部材扱いから厚壁あるいはディープビームといった構造体としての考察等を行うことによって、打ち継ぎ面の問題を含め、構造性能に対する不安を解消する結果をえることもできるのではないかと思うのである」について
 
 建物が正常に建築されていれば、わざわざせん断耐力や基礎梁形状を考慮する必要はありません。つまり、松崎教授は基礎梁の打ち継ぎ部に不良があっても建物は安全であるように、ごまかすために理論構成をしています。そのため、大覚側の「せん断耐力が大きく低下した」とする主張については一切反論することなく、理由もなく、基礎梁形状を考慮しなければならないとしているだけです。
 
 松崎氏によれば、「一般的な形状の梁部材に適用するせん断耐力算定式を適用した場合の考察」によって出てきた「構造性能に対する不安」を、別の検証方法(梁部材形状に対応した検証)をすれば、「解消する結果をえることもできるのではないか」と言っているだけです。
 
 しかも、結論としては別の検証方法(梁部材形状に対応した検証)を用いることにより、「構造性能に対する不安を解消する結果をえることもできるのではないか思うのである」としています。つまり、別の検証方法によって、「安全性が確認できる」とは一言も述べていません。ただ、可能性として、「結果をえることもできるのではないか思う」としているだけです。この記載は、松崎教授の憶測に過ぎません。
 
 
 
水平打ち継ぎ面に数ミリの隙間が生じている場合は、面に直交する方向に配筋されている補強筋の発錆防止対策の処置として、高流動性の高無収縮モルタルなどの圧入等を行うことは有用であろう」について
 
 この意見書の目的は、冒頭に記載のある通り、「基礎梁のコンクリート打設工事において、打ち継ぎ面の処置が不十分のため、コンクリートの一体化が期待できず、せん断力の伝達に対してすべり面となることより、元設計で求めた耐震性能を大きく低下させるとの指摘」を検証することとしています。つまり、基礎梁コンクリートが一体化していないことが耐震性能に与える影響を検証したものと捉えるべきです。しかしながら、ここで、打ち継ぎ面の隙間に高無収縮モルタルを圧入することが、補強筋のサビ防止に役立つということとは直接関わりがありません。一方で、南海辰村建設からは、コンクリートの内部に水が浸みこんでも、内部の鉄筋は錆びないという主張をしていました。この錆びない、という主張について、松崎教授は、高流動性の高無収縮モルタルなどを圧入することが、発錆防止対策の処置として有用であるとしているのです。つまり、松崎教授によれば、コンクリート内部の鉄筋はさびるのです。
 
 一方で、南海辰村建設の工事部長水野潔氏は、松崎氏に本物件について十分な説明をしたかのような証言をしていました。この点から、水野氏も、大津京ステーションプレイスに「打ち継ぎ面の数ミリの隙間が生じている」ことを認識しており、そのことを松崎教授に説明していたのです。水野氏も瑕疵があることを認めているのです。
 
 
 
意見の総括として、当該基礎梁について、現状のコンクリート打ち継ぎ面の存在により『せん断ずれ』が起こり、元設計で求めている構造耐力を大きく低下させている」と危惧するには及ばないと判断するのが妥当である思います」について
 
 ここでも、「元設計で求めている構造耐力を低下させていません」と断定することもなく、「危惧する」には及ばないと「判断する」のが「妥当である」と「思います」と極めて主観的な結論に終始しています。つまり、たとえば、「元設計で求めている構造耐力を低下させていません」と客観的な根拠をもって証明することはできていないということです。これは、南海辰村建設側からの意向を受けて、あえて住民さんの生命・健康・財産、そして建物の周りへの影響を無視した、無責任な意見であると言わざるをえません。
 
 
 
付図1(2)A通り軸組み図(基礎・1階部分)
 
 図の中央あたりに、6通りと7通りの柱の一部を赤い点線で囲み、「詳細図を次項に示す」とあります。しかしながら、次項にあるのは、9-10通り間の「基礎梁・柱詳細図」となっています。これも、松崎氏の検証に問題があることを証明する事実の一つです。
 
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「詳細図を次項に示す」として6-7通り間の図を示しながら、次項にあるのは、9-10通り間の「基礎梁・柱詳細図」だった。
 
 
<図1~5>
 
 
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 以上のように、松崎氏の意見書は事実を正しく把握したものではなく、根拠もなく、松崎氏の思い込みが記されたもので、客観性は全くありません。
 
 南海辰村建設は、「東京理科大学名誉教授」、「工学博士」という松崎氏の肩書、地位を利用しているにすぎません。このような意見書を証拠として提出してくること自体、南海辰村建設の主張に根拠がないことを表しています。
 
 弊社としましては、引き続き住民の皆様の安全を第一に考え、真実を訴えていきます。
 
 
 

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