第一審専門家の不可解な行動

第一審において、請負代金請求訴訟を提起してきた南海辰村建設に対し、弊社は大津京ステーションプレイスには重大な瑕疵があるとして反訴しました。

反訴に至るまでの経緯の中で、弊社は本件建物を調査する専門家を第一審弁護士に紹介してもらっていました。

 

紹介してもらった4人の専門家の中に、今回お話する建築構造の専門家Y氏がいました。
専門家Y氏は、大阪地方裁判所の専門委員(※)をしていて、Y氏いわく「私が大阪地裁の専門委員の中で一番建築構造に詳しい、他の専門委員は構造のことは殆んど分かっていない」と豪語していました。第一審弁護士は自分が紹介した4人が専門家に加わることによって訴訟を行う上で最高の布陣になったとまで言い切っていました。

 

建築裁判について素人だった弊社は、専門家Y氏のこの言葉を聞いて心強く感じ大きな期待を寄せていました。
そして、本件建物の調査が始まり、専門家Y氏が「屋根に約350トンもの余分な増し打ちコンクリートが打設されていて、屋根に350トンもの余計な荷重が載っていたら、建物が耐震強度不足になるのは間違いないので、本件建物を建て替えなければならない」と言い出しました。

 

その後、「実際の増打ち重量は約250トンである」という南海辰村建設の反論により、「この屋根に約350トンもの余分な増し打ちコンクリートが打設されている」ということについては専門家Y氏の調査ミスだったことが判明しました。(100トンにもおよぶ調査ミスをしていたのに、この時点で弊社はまだ専門家Y氏を信頼していましたが、今から思えば、大阪地裁の専門委員の中で一番建築構造に詳しいと自負する専門家が、こんな調査ミスをするのかと疑問に思うべきだったのかもしれません。)

 

専門家Y氏は、屋根の余分な増し打ちコンクリートが約250トンだったとしても、耐震スリットの欠落や不良箇所が2~3箇所でもあれば、本件建物は耐震強度不足(構造NG)となるので、もう一度建物を再調査し耐震スリットの欠落や不良がないか調べるべきだと指摘しました。

 

専門家Y氏の指摘により再調査した結果、耐震スリットの欠落や不良箇所が17箇所も発見されました。
耐震スリットの欠落や不良箇所が17箇所も発見されたことを専門家Y氏に報告し、本件建物の構造計算を再検討してもらったところ「耐震スリットの不備(欠落や不良)がかえって建物強度を強くして構造NGにはならない」と予想外の訳の分からない答えが返ってきました。

 

専門家Y氏は、自らが耐震スリットの不備が2~3箇所でもあれば、耐震強度不足(構造NG)になると言明しておきながら、耐震スリットの不備が17箇所発見されたことをもとに構造再計算を行ったところ、耐震強度が強くなったと理解不能かつ整合性のない説明を言い出したのです。

 

この整合性のない説明に弊社は困惑するばかりでしたが、今から考えれば理解できないこともありません。専門家Y氏が工事監理を担当していた大阪市内の病院施設を南海辰村建設が工事をしていたのです。

 

つまり、専門家Y氏は、弊社の訴訟相手である南海辰村建設と接点を持っていたのです。
建築業界で仕事をしていれば、訴訟相手の建設会社とどこかで接点があっても不思議なことではないのかもしれません。しかし、ここで問題なのは、南海辰村建設と接点を持っていたY氏は訴訟中に自らの言動に対して、つじつまの合わないことを言い出したのです。

 

専門家Y氏は、本件建物に耐震スリットの不備が2~3箇所でもあれば、耐震強度不足(構造NG)になると言明しておきながら、耐震スリットの不備が17箇所も発見されたにも係わらず構造再計算を行ったところ、かえって耐震強度が強くなったと言い出したのです。

 

弊社としては、もう一つ疑問に思うことがあります。
専門家Y氏は当初、「屋根に約350トンもの余分な増し打ちコンクリートが打設されていて、屋根に350トンもの余計な荷重が載っていたら、建物が耐震強度不足になるのは間違いないので、本件建物を建て替えなければならない」と言っていました。(約350トンは調査ミスで、実際は約250トンだった訳ですが)

 

専門家Y氏は、大阪地方裁判所の専門委員(※)をしていたのですから、建築裁判には詳しい筈です。当然、建築裁判では建て替えの主張は通らない(難しい)ことは熟知していた筈です。
それなのに、なぜ「建て替えだ!」と言い出したのでしょうか。理解できません。

 

控訴審が始まる前にY氏に協力依頼したところ、「時間的に無理!!」と無碍に断られ、第一審時に「建替えだ」と言い出した張本人が、その時は、「この訴訟は初めから和解案件だと言っていた」と言い、弊社とは関わりたくないないような対応でした。

 

冒頭でもお伝えしましたが、専門家Y氏を弊社に紹介したのは、「建て替え一本でいきます。細かいことは論点がずれる。私が船頭です。私に従ってください。」と言い続け、勝手に相殺行為を行い、裁判では三年間ずっと無言だった第一審弁護士です。
(社員K)

 


(※)簡単に専門委員制度について説明しておきます。専門委員制度は,専門訴訟において,その専門分野の豊富な知見を有している専門家(専門委員)に訴訟手続への関与を求め,専門委員が,争点整理等の手続に際し,裁判官や当事者に対して,公平,中立なアドバイザーの立場から,その事件において争点となっている専門的技術について説明等を行うものです。

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コメント

  1. 坂田冬樹 より:

    南海辰村のような業者を絶対に許してはなりません。
    当該業者は、建設資材の安売りをさせる等、安全より、安かろう悪かろうで利益追求している、悪質な経営姿勢の会社であり、企業としての体をなしておらず、徹底的に社会から排除するべきです。
    このような無責任きわまりない企業は、駆逐すべきだと思います。

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