「韓国旅客船沈没事故」と「欠陥マンション問題」の共通点

4月16日韓国珍島近くの海上で起きたセウォル号沈没事故は未だ記憶に新しく、現在も事故についての新たな事実がメディアから発信されています。事故により亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。
多くの犠牲者を出したこの痛ましい沈没事故の原因については今後さらに究明されていくでしょうが、弊社が現在抱えております大津京ステーションプレイス瑕疵訴訟問題と共通する点が多くあり、今回はそれらについて考察を述べたいと思います。

過積載について
セウォル号は日本で製造され、定期船として運航されていたものを韓国の海運会社が購入後、無理な改造がされました。改造により重心がより高くなり、定員数は804人から921人に、総トン数も増えていました。重心が高くなり復元力が低下したことに加えて、貨物は安全が確保される貨物量(987トン)の3倍余りを積載していました。さらにそれを隠すために船体を安定させるためのバラスト水を減らしていたのです。このような不安定な状態で運航していたにも関わらず、事故当時コンテナは固定されておらず、進路変更で傾いた際にコンテナが倒れ、船体はバランスを回復できなくなったため転覆したものと思われています。

▽屋上に約245トンもの余分なコンクリートを増し打ち
南海辰村建設は、屋上スラブの雨水勾配を確保するために、屋上に約245トンもの荷重を乗せることになるコンクリートを打設していました。
通常、マンション等の建築物を建てる場合、確認申請書とは明らかに相違する変更工事を施工する際には、申請書の再提出が求められていますが、南海辰村建設は、確認審査機関と大津市建築指導課および発注主である弊社に無断で打設し、竣工引き渡し時期までそのまま工事を進めました。
その結果、設計段階では建物構造計算では算定されていなかった不必要な約245トンにも上るコンクリート荷重を追加して、再度、構造計算を行ったところ、保有水平耐力が不足していました。
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海洋警察の虚偽情報について
海洋警察は4月16日時点で「船内に残された人の生存時間を伸ばすため、船内に酸素を注入している」と乗客の家族に説明していましたが、実際にはその時点では設備自体用意できておらず、設備が届いたのは翌17日夕方でした。説明が虚偽であったことについて乗客の家族は激しい怒りを示しています。

南海辰村建設HPでのIR情報の虚偽記載
平成25年2月27日付けで南海辰村建設は自社HPのIR情報にて、株主に対して「瑕疵はない」「大覚が主張する手直し工事は過剰な要求である」と報告しています。
しかし、これまで弊社専用サイトにて詳細を説明しているように重大な瑕疵の数々は実在するものであり、弊社は決して「過剰な要求」をしているのではありません。
南海辰村建設は裁判の場でも瑕疵の有無については認めており、IR情報としてこのような情報を公開することは出資者の方々を欺いていることになります。

 

海洋警察の対応について
救助用クレーンの出発が12時間も遅れたことについて、海洋警察庁関係者は「事故を起こした船会社が使用料を負担しなければならないので、船会社名義でクレーン要請をするのに時間が遅れた」と発言しています。

▽欠陥マンション問題に対する行政の対応
平成25年5月、弊社の代理人(弁護士)は大津市長に対し、「行政府として大津京ステーションプレイスの欠陥について調査していただきたい」という趣旨の申入書を送りました。これに対し、大津市より当該建物が建築基準法に抵触するかどうかについて南海辰村建設に報告を求めた上、検討する旨の回答が平成25年7月9日付けで得られました。その後、大津市からの回答がなかったので再三問い合わせたところ、平成26年2月中旬までに回答しますとの返事が届いていたのですが、本日に至るまで回答は得られていません。
また、多くの地元住民、大津京ステーションプレイス管理組合の方々が行政の適切な対応を求めて何度も市役所を訪れたそうですが、数年前の「大津いじめ問題」の時と同様、まともに取り合ってもらえなかったと聞いています。

「職責は果たした」という船長の言い逃れ
「乗客には避難命令を下したので、船長の職責は果たした」と船長は責任逃れを繰り返しました。

防風スクリーン落下事故後、南海辰村建設社長がマンション管理組合に宛てた文書
平成25年9月16日未明の台風18号の影響により、14階(地上約40m)共用部解放廊下に設置された防風スクリーンガラスのうち4枚が落下しました。隣接マンションの駐車場および受水槽、近隣店舗に落下。乗用車5台の破損、受水槽破損による断水など多大な被害をもたらしましたが、幸いにも人身事故にはなりませんでした。

このような手抜き工事を行い、それが原因で事故が発生しているにもかかわらず、事故後、南海辰村建設社長は

「当該マンションには瑕疵は存在せず、安全性も確保されているものと認識しております」

と大津京ステーションプレイス管理組合に文書を送っています。

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逮捕された船員同士による責任のなすり合い
乗客を避難させる任務を怠ったとして逮捕された船長と、事故当時に操船していた3等航海士、操舵(そうだ)手の3人は、責任のなすり合いをしています。合同捜査本部によると、船長は「私が操船していたら事故は起きなかった」と発言。3等航海士は「船長が長時間操舵室から離れたので教科書や実務で習った通りに操舵指示を出した」と述べ、操舵手は「正しく操舵したが船首が戻り舵が利かなかった」と話しています。

屋上の余分な荷重について責任を監理者になすりつける
第一審の裁判当初、南海辰村建設は屋根荷重については設計監理者に責任があると主張していました。しかし、裁判官から南海辰村建設も責任の所在はあるとの見解が出ると、一転して約245トンの余分なコンクリートを乗せた事を認めました。また、その約245トンの荷重も構造計算上問題ないと主張していましたが、その構造計算方法そのものが、当初の計算方法に基づいていないなど、信用のおけるものではありませんでした。


◆まとめ
あらためて「韓国旅客船沈没事故」と弊社の抱える「大津欠陥マンション問題」を振り返ってみますと両者に共通した問題点があることがわかります。

 

・痛ましい事故、手抜き工事による被害は利益追求のもたらした結果である
・法令遵守の精神が欠如している
・安全意識が欠落している

 

建築欠陥問題で困っている方はたくさんおられます。弊社は社会正義のためにも、この裁判を戦っていきます。

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