<エピソード4>
~~~弊社は、南海辰村建設の社長、役員、代理人に対して大津京ステーションプレイスの手直し工事について話合いの連絡を何度も取っていましたが、突然、南海辰村は訴訟を提起してきました。今、当時を振り返ってみれば、最初から南海辰村は多数の瑕疵、欠陥が大津京ステーションプレイスの建物にあることを事前に知っていたのです。さらに、建築基準法違反、契約違反、その他多くの法律違反をしていたので、話し合いにも応ずることなく、弊社が建築基準法違反等で行政に助けを求めても、南海辰村に対して行政処分ができないように、先手必勝で訴訟を起こしてきたのです。つまり、民事訴訟に行政などの関与ができないことを利用したのです。そして、エピソード3で紹介したような企みもあり、初めから計画的に裁判を準備してきたのだと思います。
南海辰村が訴訟を提起した頃にこんなことがありました。弊社の1階フロアで、声を荒げて苦情を述べているお客様がいました。「何かお困りですか」と私が声をかけると、そのお客様は大津京ステーションプレイスにお住まいであることがわかりました。
「あなたは社長ですか?」と聞かれましたので、「そうですが」と答えると、「これでもう4回目です。部屋に大きな音が聞こえてくるのです」
住人の方はこれまでも何度も大きな音のことで相談に来ていたとのことでした。
「夜中に騒音がして眠れないのです」
その方に案内してもらうと、部屋はマンションの3階にあり、騒音は真下から聞こえてくるということでした。弊社でいろいろ調べてみると、その部屋の下にある雨水貯水槽という地下ピットから音が響いてくることが分かりました。
地下ピットの蓋を開けてみると、雨水排水管が地下ピット底まで配管されておらず、およそ7メートル上から滝のように雨水が放流され、その振動、轟音が鳴り響いていたのでした。
調査のため、降りようとした社員が「はしごがありません!」と驚いたように言いました。通常このような地下ピットには点検用のはしごが設置されているのですが、よく見るとはしごは開口から離れたところに設置されており、利用できない位置にありました。しかし調査しなければならないので、命綱を体に巻いて降りることにしました。社員はなんとかはしごに足を掛け、恐々はしごを降りて行きました。ところが数メートル下まで降りると、はしごは途中で途切れていました。「木と針金で括りつけただけの仮設のはしごがありますが、たいへん危険な状態です」と社員は伝えてきました。
やっとの思いで地下ピットの下まで降りることができた社員が地下ピットを見渡すと、そこは工事中のゴミや道具が散乱し、片付けることなく放置されていました。そればかりか、地下ピットの壁面コンクリートにはジャンカ(※コンクリート打設不良の一つ。セメントと砂利の分離など、強度が下がり脆くなっている現象)やひび割れが数多く見られ、ひび割れからは茶褐色の水が漏れていました。また、2台設置されている雨水排水ポンプの1台が外れて、雨水を吸い上げようとしても噴水のように噴出し排水することができませんでした。明らかに施工途中であり、建物が完成したような状況ではありませんでした。
「こんなずさんな工事をして、しかも後片付けをしないとは…」
すぐに私は「南海辰村建設のK所長が現場事務所にいるので、立ち会いの上、とりあえずこの現状をK所長に見せ、修理してもらおう」と、そばにいた社員に指示しました。ところが、やって来たのはK所長ではなく、H主任でした。
「これは一体どういうことですか。下に降りようにも、タラップの位置が開口から離れたところにあるし、途中で切れています。メンテナンス作業をしようにも、これでは危険過ぎて下に降りることができません。しかも、壁面コンクリートはひび割れだらけで、あちこちから水が漏れているではありませんか。まずは、下まで降りられるように直してください。」
H主任は黙ったままでした。K所長に再度来るように依頼しましたが、K所長が来ることはありませんでした。K所長を呼びに行った社員から次のような報告がありました。
「K所長は会社から何もするなと言われているそうです。」
その後、弊社から南海辰村の担当者に直してもらうよう連絡しましたが、対応はしてもらえませんでした。
ある時、立体駐車場のパレット(車を乗せる台)が落下する事故が起きました。
パレットに車が載っていなかったのは不幸中の幸いでした。
この事故について対応するよう南海辰村に連絡しましたが、何の返答もありませんでした。
仕方なく、故障箇所について、立体駐車場メンテナンス会社に調査してもらうことになりました。すると、常時、点検口がパレットで塞がれているため、下に降りることが出来ないことがわかりました。私達は、車を全部駐車場から出し、パレットに乗り、立体駐車場地下ピットに降りたのです。さらに驚いたことに、地下ピットが池のように水浸しになっていました。雨水貯水槽地下ピットと同様、立体駐車場地下ピットもジャンカ、ひび割れがいたるところに見られ、このままではコンクリート壁面のひび割れからの漏水でさらに水かさが増し、立体駐車場として使えなくなることは誰が見ても明らかでした。
立体駐車場地下ピットの現状を見て、立体駐車場メンテナンス会社の方は次のように述べました。
「早く地下ピットを直さないと、たいへんなことになります。チェーンが錆びて使い物にならなくなりますし、このままだとセンサーもすぐに壊れてしまうでしょう。」
私たちは、立体駐車場を利用している住民の方々が事故に遭われたらたら大変だと思い、すぐに立体駐車場を使用禁止にしました。住民の方々にはご不便をおかけして申し訳ないと思いましたが、他の駐車場を手配することで納得してもらいました。現在でも立体駐車場はまったく使えない状態です。弊社は、これまでに何回かにわたりポンプで地下ピットに溜まった水を排水しています。その累計は現時点でおよそ3.5メートルにもなります。
新築間もないマンションの地下が水浸しになることなどあり得ない話です。
その後も、大津京ステーションプレイスには、意図的に、また計画的にとしか言いようのないような多くの瑕疵・欠陥が見つかっています。
例えば、建築基準法違反の、屋根に250トンもの余分なコンクリートが増打ち、パラペットの立ち上がりが低いため、防水処理もできておらず、屋根がウォーターベットのようにぶかぶかになり、水張り検査では大量の雨漏りが発生しました。
また、電気室には6千ボルトもの高圧トランスの上に水の配管が通っており、地震が起きて配管から漏水すれば大変危険です。
何故、このような、通常では考えられない危険な施工を南海辰村はしたのでしょうか。これは施工ミスというよりも、悪意のある犯罪ではないかとさえ思われます。
南海辰村が何らかの悪意を持って施工したのではないかと思える出来事がありました。
マンションに住民の方々が住み始めた頃、エントランスホールに異臭、悪臭が漂っているという苦情が相次ぎました。調べてみると、エントランスホールに近い管理人室内に点検口があり、その下に汚水桝がある事が発覚しました。点検口のマンホール蓋を開けると、汚水が溜まっていました。防臭対策はされておらず、強烈な悪臭が充満していました。部屋内にこの様な汚水桝があるなど、聞いたことがありません。エントランスホールはマンション住人の方々の憩いの場であるはずなのに、管理人室から漏れてくる強烈な匂いが臭くて居たたまれないのです。
近くに下水管が通っているのですから、それに繋げば良いだけなのに、なぜそうしなかったのか。施工ミスというよりも、意図的に悪意を持って行った施工としか理解できません。
エントランスホールの自動ドアガラス扉はエッチングガラス(すりガラス彫刻)で契約していましたが、弊社の知らない間にエッチング模様に見えるシールを普通のガラスに貼りつけるという姑息な手段で、工事費用をごまかしていました。
利益追求のためなら、何でもする会社なのです。
上記における数々の瑕疵、契約違反が発覚したため、南海辰村はまだ弊社に提出していない工事記録写真や文書を持っているのではないかと弊社は考え、控訴審でそのことを質問しました。
すると、南海辰村の弁護士は、「あります」と答え、未提出の工事記録写真や文書を渡す条件として、訴訟専用ブログを弊社にやめるように求めてきました。
すると、南海辰村の弁護士は、「あります」と答え、未提出の工事記録写真や文書を渡す条件として、訴訟専用ブログを弊社にやめるように求めてきました。
弊社の控訴審弁護士は「ブログのどこが悪いんですか。南海辰村のずさんな工事を批判してどこが悪いんですか。」と反論しました。南海辰村の弁護士は無言でした。
その後、昨年9月に私達は「文書提出命令申出書」を裁判所に提出し、工事記録写真を全て提出するよう要求しました。しかし、その後も南海辰村から新たな工事記録写真や文書は提出されていません。つまり瑕疵のある写真を所持しているということです。そうでなければ全て提出できるはずです。
南海辰村が、自社のずさんな工事の実態が明るみに出ることを恐れ、全てを闇に葬ろうとしていることは明らかです。
第一審の瑕疵調査において、不可解な行動をとった第一審弁護士と専門家についてお話します。
ある時、第一審弁護士に建築専門家5名(大阪地方裁判所専門委員所属)、女性弁護士(大阪地方裁判所の書記をしていた)を紹介してもらいました。第一審弁護士は「この布陣で戦えば我々は絶対に負けない」と高笑いをしていました。私達もそのメンバーを見て、その当時は強力なメンバーだと思い、安心していました。5人の専門家のうちY氏は自分のことを「私が大阪地裁の専門委員の中で一番建築構造に詳しい。」と言っていました。
早速、本件建物の調査及び検査を第一審弁護士と専門家5名で行うことになりました。
私達がマンションの欠陥箇所をいろいろ案内したところ、Y氏は、屋上の屋根が変形しているのを見て驚いていました。
「こんなマンションは見たことがない。ほんとうにひどい建物だ」
そしてY氏から屋根の変形について調べたいので、14階天井から屋上のコンクリートコアを抜くように指示され、弊社は言われるままに10箇所のコアを抜きました。すると屋根のコンクリート厚さが設計では20センチであるものが、実際には40センチもあることが判明しました。Y氏はコアの厚みを元に構造計算を行いました。それから一月後、弊社と第一審弁護士及び専門家5名が集まり、その構造計算結果を聞きました。
Y氏からは「マンションの屋根に350トンのコンクリートが増し打ちされている。この建物(マンション)は構造耐力的にもたない。」と説明されました。その時、第一審弁護士と専門委員から「構造耐力的にもたないから、建替え一本でいく」と言われました。
第一審弁護士は「構造NGの書類をすぐに作ってください。建替え一本で裁判所に提出します。」と言いました。
調査および書類作成の費用について専門家に聞くと、2千万円の見積もりが出てきました。弊社は、「なんでこんなに高いのだろう」と思い、見積内容について説明を求めると、今度は「1千万円でよい」と言われました。「最初の見積り金額は何だったのだろう」と思いました。それでもまだ1千万円は高いと思いましたが、50億円の裁判だったこともあり、すがる思いで費用を支払い、構造計算書と書類を専門家に作成してもらって裁判所に提出しました。
ところが、裁判で南海辰村から、「屋根のコンクリート増し打ちは350トンではなく245トンである」と、待ち構えていたように反論が出てきました。その他にも、同様のことが続きました。
私達はY氏に会い「何故、100トンもの計算を間違えたのですか」と尋ねました。
「コンクリートの増し打ち250ンでも違反です。建替え一本で行けます。構造スリットの不備があと3箇所でも見つかれば、構造計算が確実にNGになります。建替え一本で大丈夫です。」と言ってきました。
弊社は、すぐに構造スリットの調査に入りました。その結果、構造スリットの不備が17箇所も見つかりました。それ以外にもひび割れやジャンカなど多数の瑕疵も発見できました。
Y氏にそのことを報告し、再度構造計算を行ってもらうと、Y氏はわけのわからない事を言い出しました。
「構造スリットの不備がかえって建物の強度を強くしてしまった」と言うのです。
弊社が、「構造スリットの不備が3箇所あれば構造計算が確実にNGになると言っていたのではないですか。」と聞くと、
Y氏は、「構造スリットの不備が多くあればあるほど強度が増す結果となりました。」と、以前とは正反対のことを言ってきました。
その後、Y氏について、驚くようなことがわかりました。Y氏は南海辰村が施工を請け負っていた病院の工事監理をしていたのです。弊社と一緒に裁判を戦っていたにも拘わらず、南海辰村と一緒に仕事をしていたのです。私達に、「建替え一本で勝てる」とあおるだけあおっておいて、このような倫理に反するような行為をしていたのです。
日本の裁判では建替えが認められる判決は少ないと言われています。第一審弁護士と専門委員は弊社が建築裁判について素人であることをいいことに、建替え一本で戦うことを扇動し、間違った構造計算書を提出させられ、またエピソード3に書いたように第一審弁護士に多方面での主張をさせてもらえず、「勝てる、勝てる」と暗示にかけられていたのです。今となっては、第一審弁護士と専門家らは本当に弊社の味方だったのかと疑問に思います。~~~
大津京ステーションプレイスと南海辰村にはもっと深い闇があります。このマンションの建設に関わった人たちにもいろいろな出来事があったと聞いています…
第一審裁判が始まって間もなく、裁判の行方を決定する重要な人物が亡くなっています。このマンションの設計・工事監理を行った設計監理会社の社長が亡くなったのです。当時は何も思いませんでしたが、今から思うとタイミングが良過ぎます。設計監理会社の社長はなぜ亡くなったのでしょうか。
南海辰村さん、役員および社員の方々、これで瑕疵がないと言えるのですか。
南海辰村は5年経った現在でも瑕疵がないと言っています。南海辰村社長は「瑕疵はない」とはっきり文書に明言しています。
大津京の街は、弊社を含め地元の方々が努力して創りあげた素晴らしい街です。南海辰村建設の思惑通りになるような街ではありません。
コメント
勝訴おめでとうございます