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情報設備工事の不履行

日本建築検査研究所 岩山健一氏の鑑定意見書

・工事請負契約内容の不履行:情報設備工事

乙第9 号証の契約図面№ E - 3 1:情報設備系統図では、各住戸までの配線・配管工事が設計されているが、竣工図面ではこれらが全て削除されており、工事請負契約内容の不履行である。


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■岩山健一氏 プロフィール■
一級建築士
株式会社日本建築検査研究所 代表取締役

■主な出演番組■
テレビ東京「完成!ドリームハウス」
テレビ朝日「スーパーモーニング」
テレビ朝日「やじうまプラス」
TBS「みのもんたの朝ズバッ」
KTV「痛快エブリデイ」
阪神淡路大震災をきっかけに住宅の欠陥検査に着手。平成10年日本建築検査研究所を立ち上げ、市場における欠陥住宅の発生予防とその解決および紛争の支援を行っている。不動産業者や建設業者等との一切の利害関係をもたない消費者の味方として、これまでに2000件を超える手抜き・欠陥住宅の回復、救済を多数手掛ける。


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各住居への引込配線・配管工事は(株)ケイ・オプティコムが無償で設置するという「設備構築契約書」を大覚は直接(株)ケイ・オプティコムと結んでいる。すなわち、各住居への引込配線・配管工事を実際に施工したのは(株)ケイ・オプティコムである。

このことを踏まえ、工事請書に記載されている情報設備の見積金額から各住居への引込配線・配管工事に関わる工事費用を減額すべきであるが、南海辰村建設はこれをしていない。

工事請書に記載されているが実際にはやっていない工事について、発注者である大覚にその事実を説明せず、工事費だけは見積書の金額通りに請求しているのである。

契約図面には記載のあった各住居への配線・配管の欄が竣工図では全て削除され、消されていることから、工事請負契約内容の不履行であるばかりでなく、南海辰村建設が減額すべき工事費用を故意にごまかしていることが窺がえる。これは重大なコンプライアンス違反である。


工事請書に記載のある情報設備の見積の一部
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大覚がケイ・オプティコムと結んだ設備構築契約書
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設備構築契約書(別表1に設置設備、設置場所を示す)
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