現在も次から次へと新たな欠陥が見つかっています!!(2)

前回の記事でもお伝えしましたように、大津京ステーションプレイスにおいては、現在もなお不具合現象が起こるたびに、原因を調査すると新たな瑕疵(欠陥)が見つかっています。また、これまでの瑕疵(欠陥)調査結果をもとに、同じような欠陥があるのではないかと追加調査を行うことによっても新たな欠陥が見つかり続けています。

前回の記事に引き続き今回は、最近の調査によって新たに発覚した2つ目の瑕疵(欠陥)についてお伝えしたいと思います。

これまでにも訴訟専用サイト本ブログ記事を通してお伝えしていますように、本件マンションの基礎部分においては、柱と柱をつなぐ基礎梁という部材が柱と一体化していなかったり(くっ付いていない)、基礎梁自体が3分割、4分割になっていたり(バラバラになっている)していることが調査により確認されています。もう少し詳しく説明しますと、一体となって打ち継がれているはずのコンクリートの打ち継ぎ面が分離状態になっているのです。

通常、鉄筋コンクリート造の建物におけるコンクリート工事は、各階ごとにコンクリートを打ち継いで施工されていきます。1階のコンクリートを打ち、打ったコンクリートが硬化すれば、次に2階のコンクリートを打つ・・といった要領で最上階まで順次コンクリートを打ち継いで構築していきます。つまり、各階の床レベル(床面)にコンクリートの打ち継ぎ面が発生します。

各階の床レベル(床面)に生じるコンクリートの打ち継ぎ面は、コンクリートが一体となって打ち継がれるように、適切な処置を講じて慎重に施工しなければなりません。しかし、本件マンションの基礎部分においては、前述しましたように、コンクリートの打ち継ぎ面が一体化されておらず分離状態となっている部分が多く確認されています。

そのようなことから弊社は、本件マンションの各階床レベル(床面)のコンクリート打ち継ぎ面においても、コンクリートの打ち継ぎ面が一体化されておらず分離状態となっているのではないかと推測し、1階・3階・6階・7階・9階・14階の39箇所において、床レベル(床面)のコンクリート打ち継ぎ面の調査を行ったところ、全ての調査箇所でコンクリートの打ち継ぎ面が一体化されておらず分離状態となっていることが発覚しました。

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コア採取されたコアは床レベル打継面で分断していた

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分断した床レベル打継面にはレイタンスと呼ばれるドロ状の物質が堆積していた

全ての調査箇所でコンクリートの打ち継ぎ面が一体化されておらず分離状態となっていることが確認されたことにより、本件マンション全体において、各階床レベル(床面)のコンクリート打ち継ぎ面が一体化しておらず分離状態となっていることが強く推認できます。

本件マンションの各階床レベル(床面)のコンクリート打ち継ぎ面が一体化されておらず分離状態となっている原因は、基礎部分と同様にコンクリートの打継面が目荒らしされていないこと、レイタンスと呼ばれるドロ状の物質がコンクリートの打継面に堆積していること、さらには、コンクリートの打継面を清掃していないことにより木くずなどが混入されていることによるものです。

前述しましたように、各階の床レベル(床面)に生じるコンクリートの打ち継ぎ面は、コンクリートが一体となって打ち継がれるように、適切な処置を講じて慎重に施工しなければなりません。
にもかかわらず、本件マンションにおいては、各階床レベル(床面)のコンクリート打ち継ぎ面における目荒らし、レイタンスの除去、清掃といったコンクリート工事の基本を無視した杜撰(ずさん)な手抜き工事が行われていたことが今回の調査で新たに確認されました。

このことについては構造の専門家も、各階床レベル(床面)のコンクリート打ち継ぎ面が一体化されておらず分離状態となっている瑕疵(欠陥)は、本件マンションの構造計算の前提とはなっておらず、耐震性能を低下させる重大な問題であると指摘しています。

弊社は、先日開かれた控訴審裁判において、すでに床レベル(床面)のコンクリート打ち継ぎ面の調査報告書を証拠提出しています。今後は、基礎部分のコンクリート打ち継ぎ面が一体化していないこと(くっ付かずにバラバラになっている基礎)を含め、今回発覚した各階床レベル(床面)のコンクリート打ち継ぎ面が一体化されておらず分離状態となっている瑕疵(欠陥)が、本件マンションの耐震性能をどれだけ低下させているかについて、控訴審において立証していきたいと考えています。

このように追加調査を行うと「またかぁ・・!!」と新たな瑕疵(欠陥)が見つかります。前回の記事でも言いましたが、本当に南海辰村建設の杜撰(ずさん)な手抜き工事には「うんざり」しています。

南海辰村建設には、多くの住民が暮らす分譲マンションを施工する資質が備わっていなかったと言わざるを得ません。あまり考えたくはありませんが、本件マンションを造った南海辰村建設のスタッフは、過去にどのような建物を建設してきたのでしょうか。
本件マンションのずさんな手抜き工事を見れば、どう考えても過去に適正な施工を行って、健全な建物を建設していたとは思えません。そして、現在も、これからも本件のような欠陥だらけの建物を世の中に造り出していくのでしょうか。

なぜずさんな手抜き工事を行ったのか、なぜ社会的に問題ある行為を行うのか、控訴審において南海辰村建設を追及し、1日も早い根本的解決が図られることを弊社は強く望んでいます。

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