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(連載第38回)
目 次
2.南辰(北海電鉄グループ)は初めから大覚の資産を狙って、倒産を計画的に企み、近付いてきた
3.残住戸を買い取るという南辰(北海電鉄グループ)からの不可解な申し出
5.南辰(北海電鉄グループ)は「必ず直します」と言いながら現場を引き揚げた
6.南辰(北海電鉄グループ)によって、9年間の血のにじむような苦しみを味わわされた大覚グループ
1.南辰(北海電鉄グループ)に苦しめられた9年間
南辰が仮差押えしていたマンション住戸とその他の不動産が競売によって安価に落札された。競売による大覚の損害は24億円以上になる(グラフ赤部分)。
基礎梁の打継ぎ不良による隙間、貫通クラックから地下水が侵入し、立体駐車場地下ピットには大量の水が溜まり、一面がプール状態だった。
コンクリートは漏水の錆汁により、褐色になっていた。これを見て酷いと思いませんか。新築分譲マンションですよ。
排水孔(はいすいこう)が逆勾配(ぎゃくこうばい)の為、排水できない。さらに漏水によりエフロレッセンス(コンクリート成分)がにじみ出て溝に堆積(たいせき)している。さらに、コンクリートから不明な鉄筋が飛び出ている。この写真をみて、酷いと思いませんか。新築の分譲マンションですよ。
エフロレッセンスが山のように堆積している。新築マンションではあり得ない話だ。この状態のまま工事をほったらかして、南辰は現場を引き揚げた。酷い話です。やり過ぎですよ。
コンクリートの隙間からヒゲのように生えた物体。コンクリートの成分が溶け出し、水が乾いた後にその結晶がヒゲのように固まっているのだ。異様な臭いがし、吐き気がする。
水に混ざった状態のエフロレッセンス。手ですくってみたら、シャーベットのような感触だった。こんなところにコンクリート成分でできたシャーベット状の物体が溜まる立体駐車場は、日本中探してもここしか無い。
基礎の貫通クラックから大量に水が浸入し、沢山のエフロレッセンスが堆積している。コンクリートは正常な状態ではない。コンクリートの中の鉄筋は水にさらされ、錆びてきている。この上に14階建のマンションが載っているのだ。コンクリート構造体の中にできた、不気味な鍾乳洞のようだ。
地下ピットでシールが剥がれている箇所は南辰が水平打ち継ぎ部の処理をせずにコンクリートを打ち継いだところだ。そのために基礎のコンクリートは一体化せず、隙間から地下水が絶えず侵入し続けている。工事をしている最中に漏水が発覚したために、それを隠ぺいするために、南辰はその場しのぎの防水処置をしていた。
立体駐車場内部に浸入した地下水による錆び、大量のエフロレッセンスなどが付着した、立体駐車場の機械装置。駐車場メーカーから使用禁止が通告されている。
錆び汁が湧き出ている。立体駐車場は新築当時から使い物にならない。何十年も経過したような老朽化した建物のようだ。数々の施工不良によってこのマンションは構造耐力(こうぞうたいりょく)だけでなく、耐久性まで著しく落ちている。つまり、価値の無いマンションなのだ。
立体駐車場地下ピットのコンクリート打ち継ぎ部は隙間ができている。打ち継ぎ部の施工不良によって漏水している。床一面に錆びやエフロレッセンスがヘドロ状に溜まっている。非常に汚い状態だ。
雨水貯留槽内部。貫通(かんつう)クラックがいたるところにあり、漏水していた。新築マンションでこのような状態はあり得ない。南辰は共用部の施主検査を一切させなかった。ずさんな工事の実態がばれてしまうからだ。
2.南辰(北海電鉄グループ)は初めから大覚の資産を狙って、倒産を計画的に企み、近付いてきた
排水通気管はどれもずさんな仕上がりで、廃材が埋め込まれ、ベントキャップは簡単に外れた。「臭いものにフタをする」ように、南辰は通気孔にフタをして悪の種を隠そうとしていたのだ。
排水通気管として機能せず、汚水が逆流、水洗トイレが突然流れなくなれば、室内に悪臭が漂い、日常生活ができなくなる。
屋上に254トンもの余分なコンクリートを増し打ちしたことにより、屋根の形状がパターゴルフ場のように波打っている。こんなにいびつな屋上のマンションは、日本中どこをさがしても大津京ステーションプレイス以外見つからない。構造計算にない余分な荷重(コンクリート)が本件建物に載っており、非常に危険な状態だ。
大津京ステーションプレイス(上写真)と通常のマンション屋上(下写真)の比較。通常なら立ち上がり寸法は25センチ以上あるが、このマンションではわずか4センチしかない。こんなわずかな隙間では防水シートを固定する「押え金物」を、170℃もある高温のアスファルトの上に腹ばいになって施工することは不可能だ。
屋上防水に欠陥があったため、防水層の下に水が入り込み防水層が浮き上がり、ウォーターベッドのようになった。その上を歩くと防水層が浮き沈みする。
図の下側が通常の屋上の立ち上がり、図の上側が大津京ステーションプレイス屋上の立ち上がり。通常二十五センチ以上必要であるが、四センチしかない。吹き降りの雨や、集中豪雨時には雨漏りが発生する。建築常識では考えられない施工だ。
14階に雨漏りが発生し、大覚は屋上防水層の調査を行った。防水層をめくると、やはり雨水が入り込んでいた。大雨の翌日屋上を歩くとウォーターベットように浮き沈みするのは、防水層に入り込んだ雨水が原因なのだ。
14階に雨漏りが発生し、大覚は屋上防水層の調査を行った。最下層の防水シートが短かったため、屋上の端まで届いていなかったのだ。これでは、防水シートとしての機能を果たす事は出来ない。
大量の雨漏りが発生した14階室内には、現在、大量のカビ、キノコ、コケが発生し、とても人が住める状態ではない。大覚が南辰に依頼していたのは、販売するためのマンションだったのに、これではまるでお化け屋敷ではないか。
14階住戸のリビング。床一面にどす黒い緑色のコケが大量に発生している。ヌルヌルと滑るので立っているのも困難だ。部屋中、湿気で生臭く、目も痛くなる。
3.残住戸を買い取るという南辰(北海電鉄グループ)からの不可解な申し出
大阪高裁の現地見分によるコア抜き調査で南辰側が抜いたコアは4本すべて容易に分離した。きちんと打ち継ぎ処理をしていれば割れることはない。JASS5(建築工事標準仕様書・同解説:鉄筋コンクリート工事の基準書)で定められている、打ち継ぎ面の目荒し処理も、レイタンス除去作業もされていなかったことがはっきり分かる。
鉛直打ち継ぎ部のコンクリートを抜くと、コンクリートコアは真っ二つに分離した。一体化していなければならない建物の基礎がバラバラだ。写真のコンクリートコアにはコンクリート内部の鉄筋の錆びが付着している。この調査から、打ち継ぎ部の隙間から地下水が侵入し、内部の鉄筋を腐食(錆び)させていることが明らかになった。建物の構造耐力と耐久性を著しく低下させている。
鉛直打ち継ぎ面は付着しておらず、隙間が開いている。鉛直打ち継ぎ部の隙間は基礎梁のコンクリートを貫通しており、外部から絶えず地下水が侵入し、コンクリート内部の鉄筋の腐食(錆び)を進行させている。建物の構造耐力、耐久性を著しく低下させている。
鉛直打継ぎ部のコンクリートを抜き取り、内部を見るとコンクリートが打継ぎ部ではっきり分離していた。内部の鉄筋も錆びていた。
地下ピット床レベルの水平打ち継ぎ部のコアを抜くと、床レベルで分離していることが判明した。打ち継ぎ面には白いレイタンスが見て取れる。南辰はコンクリート工事において打ち継ぎ面の処理を全く行っていなかったのだ。
4.JIS規格外の違法なコンクリートを使用していた
施主に無断でJIS規格外の安価な生コンを使用していた(上図青い部分)。明らかに建築基準法違反だ。コンクリート不良で崩れても補償のない危険な建物にされた。
建物にはこのような貫通クラックがいたるところに存在する。原因はクラックが発生しやすいJIS規格外の粗悪な生コンを使用していたことに加え、南辰のコンクリート管理や打設自体がずさんだったためだ。
クラック(隙間)から侵入してくる地下水によってコンクリート内部の鉄筋の腐食・錆びが進行していることがあらためて確認された。このような箇所は地下ピットのいたるところにあり、構造体である基礎梁の構造耐力と耐久性を低下させている。基礎梁として成り立っていない状態になっている。
構造体である3階梁のコンクリートに木片が埋まっている。生コンはJIS規格外の粗悪なコンクリートを使い、基礎はコンクリートを何層にも打ち継ぎ、レイタンスの除去を行っていないにもかかわらず、「JASS5」に準拠した工事をしていたと、裁判で虚偽の証言をしていた。
コンクリートに大きな木くずが入っていた。南辰のずさんな工事の一端だ。
癒えない傷口のようなジャンカに突き刺した画びょうが痛々しい。コンクリートが悲鳴を上げている。建物が泣き叫んでいる。ジャンカ・クラックなどのコンクリート不良は3000箇所以上確認された。南辰はJIS規格外のボロボロのコンクリートを使用しており、まったく品質が確保されていない。
柱部分のジャンカ。南辰がJIS規格外の違法で粗悪な生コンを使用していたため、構造体コンクリートのいたるところでコンクリート施工不良が発生している。
3階梁下のコールドジョイント。生コン打設の際の管理が適切になされていないため、強度のないコンクートで建設されてしまっている。
5.南辰(北海電鉄グループ)は「必ず直します」と言いながら現場を引き揚げた
歪んだ耐震スリットに鋏(はさみ)を突き刺すと壁側ではなく、柱の方に突き刺さった。耐震スリットが柱の方にめり込んでしまっているからだ。柱が歪んで変形した耐震スリットによって断面欠損を引き起こし、柱の鉄筋のコンクリートのかぶり厚さが不足している。構造体に悪影響を及ぼしている。極めて危険な状態だ
鉄筋コンクリート造の建物においては、地震などの力により構造体の柱・梁が損傷しないように、壁との間にスリット(緩衝材)を設置する。これがないと、地震が起きた時に、建物が損傷する恐れがある。現在発覚しているだけでも、大津京ステーションプレイスには75箇所ものスリットの施工不良がある。
工事で使われた仮設照明が乱雑に配線された電気ケーブルとともに撤去されることなく放置されている。
大量の電気配線が全く固定されず、あたかも天井から大量の雨水が落下しているかのようにぶらさがったままだ。奥の方に見えるガス管に、大量の電気ケーブルが無造作に束ねられ、細い鉄線で括られている。通常であれば、これだけ大量の電気配線ならケーブルラックなどを設置し、その上に電気ケーブルを固定させるなど安全性を考慮した施工をしなければならない。南辰の工事はずさんで危険すぎる。北海電鉄グループさんはいろいろな事業をやっているでしょう? この電気配線工事を見てまともな工事だと思いますか? これでも瑕疵がないのですか? 人の命にかかわりますよ。
電気配線が切断され、むき出しのまま放置されていた。常識では考えられない工事だ。実際に電気が通っているかは不明であるが、仮に使われていない配線であったとしても、この様な状態で放置せず、適切に処理をするべきである。南辰の工事はずさんすぎる。
6600ボルトの電気が流れる変圧器の上に直径25センチの水の配管が通っていた。安全性を無視するにもほどがある。漏水があれば感電し、隣にあるキッズルームで遊んでいる子供たちの命が危険にさらされている。※現在、キッズルームは使用禁止になっています。
こんな危険な電気室が大津京ステーションプレイス以外にあるだろうか。南辰はこのような危険な工事をしていたから、共用部の施主検査を最後まで拒んでいたのだ。
平成25年9月16日未明、台風18号の強風により14階から落下した防風スクリーンの残骸(ざんがい)。重さ約50キロもある防風スクリーンが、下を歩いている人に当っていたら、大惨事になっていたことは間違いない。なぜこの建物だけが台風被害を受けたのか。
落下した防風スクリーンガラスが粉々になって飛び散っている。早朝であったため、駐輪場に利用者はなく、人身事故になることはなかった。不幸中の幸いと言うべきか
悪臭がエントランスホールに漂い、住民の苦情が殺到した。悪臭の元を探っていくと、管理人室にたどり着いた。なんと室内に汚水桝が存在していたのだ。図面には載っていない施工だった。すぐそばに大津市の下水管が通っているのになぜそこに繋がなかったのだろうか? まさに嫌がらせだ。
構造体の鉄筋である「あばら筋」を切断した事により、鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートに貫通クラックが入っている。あまりにもずさんな工事だ。構造耐力をおおきく低下させている。
洗面化粧台(左)は木目が縦方向。システムキッチン(右)は木目が横方向。色目もはっきりと異なっている。契約通りの品質が確保されていなかった。
南辰は工事費を浮かせるために、エッチングガラスを普通のガラス(フロートガラス)に変更し、エッチング模様に見えるフィルムをガラスに貼りつけて、ごまかしていた。子供だましとはこの事を言うのだろうか。